【ファミリーマート】2026年度は「メディアコマース」本格展開、45周年で攻勢【コンビニ各社動向 #3】
ファミリーマートは、今年度に創立45周年を迎えることから「いちばんチャレンジ」をスローガンに掲げ、店舗とデジタルを融合した新たな成長戦略を本格始動する。全国約1万6,400店の店舗網と、5,500万件規模の購買ID、アプリ「ファミペイ」、店内サイネージ「FamilyMartVision」などを連動させる「メディアコマース」を柱に、収益拡大を目指す。
25年度においては、全店平均日商は過去最高を達成した。既存店における平均日販が54カ月連続で前年を上回っている。中でも、おむすびのアンバサダーに大谷翔平選手を起用したことで、おむすびの全体の売上が伸長した。
商品は、「ふわうま製法」を採用したおむすびが支持されたほか、『白生パン』やチョコスイーツ、新定番となった『ファミチキレッド』、『濃厚チーズinファミチキ』など、年間を通して話題となる商品を多数展開した。
チャレンジとして、「ポケモン」や「カービィ」、「鬼滅の刃」など人気IPとのコラボ企画や、ファミフェスによる話題化を実施した。
他にも、40%増量企画や、対象商品の購入でもう1品もらえる企画など、リーズナブルに感じられる企画も実施した。
同社は26年度の連結事業利益を前期比28億円増の1,030億円と計画。日商向上に加え、店舗数の純増、広告・メディア事業の拡大などで増益を狙う。一方で、コスト改善も進め、収益構造の一段の強化を図る。
重点施策となるメディアコマースでは、リアル店舗を収益拠点、デジタルを送客装置と位置付ける。ファミペイやFamilyMartVision、売場を完全に連動させることで販売効果の最大化を狙う。
アプリ「ファミペイ」でクーポン配信や販促告知を行い、来店を誘引する。SNSなどでも送客を後押しする。
店内のFamilyMartVisionでは、商品の紹介動画を放映するほか、キャンペーン動画も流し、売場への興味を引くようにする。
売場では大量陳列や販促物展開を組み合わせることで、来店誘引から購買促進まで一体運営する。メーカーとの販促連携も拡大し、新たな広告収入源として育成する考えだ。
サントリーが新たに発売した飲料「NOPE」では、アプリでPRバナーを掲載するなど興味を引くようにし、店内ビジョンでは発売から2週間、動画を放映した。店内では大量陳列を行い、販売につなげたという。
その他の取り組みで、加盟店支援も継続し、平均加盟店利益は過去最高水準の更新を目指す。生活応援割引など価格訴求策も継続し、物価高下での来店動機づくりを進める。
商品面では、パンカテゴリーで食べ応えのあるもっちりとした食感のパンを投入した。また、酒類では同店にしかない商品の提案も行っている。スイーツについては、物価高により未経験のジャンルを購入して失敗してしまうリスクを避ける傾向が強まっていることから、26年は分かりやすさを追求したコンビニスイーツと、ごほうび需要に応えた商品の両面を提案する。
25年度は既存店日商が54カ月連続で前年超えとなり、事業利益は過去最高の1,002億円を達成した。好調な業績を追い風に、26年度は販促力とデジタル活用を一段と高め、次の成長ステージに踏み出す。







