経産省「サーキュラーエコノミーアクションWeek」 10社参加、循環型消費を促進

「サーキュラーエコノミーアクションWeek」発表会に参加した関係者。10月1~7日に「かう・つかう・わける・まわす」の4つの循環型消費行動を呼びかける
「サーキュラーエコノミーアクションWeek」発表会に参加した関係者。10月1~7日に「かう・つかう・わける・まわす」の4つの循環型消費行動を呼びかける

サントリー、ペットボトルは水平リサイクルの促進、セブンは累計8億本回収

経済産業省は9月17日、サーキュラーエコノミー(循環経済)の認知拡大と実践促進を目的に、10月1~7日に「サーキュラーエコノミーアクションWeek」を実施すると発表した。

サントリーグループ、セブン‐イレブン・ジャパンなど10社が賛同し、「かう・つかう・わける・まわす」の4つの循環型消費行動を生活者に呼びかける。企業や行政の取り組みに加え、生活者が日常の中で循環型消費を実践するきっかけをつくる。

サーキュラーエコノミーを「まあるい経済」と説明する経済産業省の三牧課長
サーキュラーエコノミーを「まあるい経済」と説明する経済産業省の三牧課長

同日、経産省で発表会を開催した。経産省イノベーション・環境局GXグループ資源循環経済課長の三牧純一郎氏は、サーキュラーエコノミーについて「分かりやすく言えば『まあるい経済』という考え方」と説明。「生活者の身近なアクションが社会全体の循環経済の促進につながる」と述べた。

環境省環境再生・資源循環局総務課循環型社会推進室長の山田浩司氏は、10月の「3R推進月間」で、全国約1万4000店舗が参加する「選ぼう! 3Rキャンペーン2026」などを展開すると説明。「こうした取り組みを通じ、循環型消費、循環経済への移行を進めていきたい」と語った。

飲料業界では、ペットボトルの資源循環が大きなテーマとなる。

サントリーグループは、使用済みペットボトルを再びペットボトルに戻す「ボトルtoボトル」水平リサイクルを、容器包装の資源循環における最重要施策と位置付ける。200を超える自治体や70以上の企業などとも連携し、国内清涼飲料事業では2023年からすでに100%リサイクルペットボトルの比率が半数を超えており、2025年のサステナブル素材使用率は重量ベースで62%に達している。

サントリーが推進するペットボトルの「ボトルtoボトル」水平リサイクル。使用済みペットボトルが新たなペットボトルに生まれ変わる工程を紹介した
サントリーが推進するペットボトルの「ボトルtoボトル」水平リサイクル。使用済みペットボトルが新たなペットボトルに生まれ変わる工程を紹介した

発表会で、サントリーホールディングス サステナビリティ経営推進本部環境課題部長・循環経済統括の平野隆之氏は、ペットボトル飲料の容器包装重量の約90%をボトル本体が占めることから、「ボトルtoボトル水平リサイクルこそが、最も大きな環境価値、資源価値を生み出す取り組み」と説明。

同社は、国内でサーキュラーエコノミーを推進するうえで、ペットボトル本体の環境負荷低減につながる水平リサイクルを進めることを「飲料メーカーの責務」と位置付ける。水平リサイクルでは、新たな化石由来原料からペットボトルを製造する場合と比べ、使用済みペットボトルからプリフォームを製造するまでの工程でCO2排出量を約60%削減できるという。

平野氏は囲み取材で、2011年の技術開発から15年近く取り組んできたことに触れ、「新しい技術を社会実装し、それが当たり前になる世界をつくるには時間がかかる。環境活動において業界をリードする立場として、引き続き啓発活動も含めて業界全体で取り組んでいけるよう努力していきたい」と話した。また、「キャップやラベルの環境負荷低減にも取り組んでいるが、業界全体でペットボトル本体の水平リサイクルを推進することが、最も大きな環境負荷低減効果につながる」と強調した。

水平リサイクルをさらに広げるには、生活者による「きれいな分別」が欠かせない。同社は「飲みきる」「キャップをはずす」「ラベルをはがす」「軽くつぶす」という行動を呼びかける。期間中は公式SNSを通じ、水平リサイクルの社会的意義や分別の必要性などを毎日発信する予定だ。

平野氏は「一社でできることには限界がある」とし、業界や企業の枠を超えて取り組みを広げる必要性を指摘した。

セブン‐イレブン・ジャパンのペットボトル回収の取り組み。2026年2月末時点で回収機4647台を設置している
セブン‐イレブン・ジャパンのペットボトル回収の取り組み。2026年2月末時点で回収機4647台を設置している

セブン‐イレブン・ジャパンも、店頭のペットボトル回収機を活用した「ボトルtoボトル」を推進する。同社は店頭を「生活者が資源循環に参加できる接点」と位置付け、2017年に回収機の設置を開始。2025年10月に全国47都道府県への展開を達成した。2026年2月末時点の設置台数は4647台で、同年3月時点の累計回収本数は8億本を突破した。

回収したペットボトルは再びペットボトルへ再生し、一部商品では100%再生PET樹脂使用ボトルを採用している。

同社総務部総括マネジャーの野村篤司氏は、アクションWeekを通じて循環型消費行動を身近に感じてもらい、「かう・つかう・わける・まわす」が日常の当たり前となる社会づくりに貢献したいとしている。囲み取材で同社担当者は「小さなお子さまから高齢の方まで、店頭で誰でも参加できる。買い物のついでにペットボトルを持ってくるなど、生活の中の習慣として利用いただいている」と話した。

「サーキュラーエコノミーアクションWeek」に賛同する10社の取り組みを紹介した展示
「サーキュラーエコノミーアクションWeek」に賛同する10社の取り組みを紹介した展示

賛同企業は、「かう」がエアークローゼット、CLAS、パナソニック、「つかう」がリフォームスタジオ、「わける」がサントリーグループ、セブン‐イレブン・ジャパン、ライオン、「まわす」が花王、BANDAI SPIRITS、メルカリの計10社。

期間中、エアークローゼットは衣料レンタルサービスの初月利用料を割り引き、CLASは循環型家具などを対象に月額利用料を最大50%オフとする。リフォームスタジオは衣類や靴、バッグなどのリペア体験やクーポン配信を実施するなど、各社が事業を生かして生活者の参加を促す。

また、花王、ライオン、BANDAI SPIRITSは、3社合同で「『くらしのプラ』でリサイクル!ガンプラプロジェクト」を展開する。BANDAI SPIRITSが回収するプラモデルのランナー90%、ライオンの使用済み歯ブラシ5%、花王の使用済み詰め替えパック5%を原料に、新たなガンプラ「エコプラ」へ再生する。10月3日にはMARK IS みなとみらい(神奈川県横浜市)で、再生したエコプラを組み立て、残ったランナーを回収ボックスに入れるまでを体験できるイベントを実施する。

10月3、4日には同施設で、ゲーム「パックマン」と連携したイベントを開催する。館内の協力店舗などで「かう・つかう・わける・まわす」に関連する行動に参加すると、「パックマン」を無料で1回遊べる体験チケットを受け取れる。

三牧課長は「今年度の取り組みを第一歩として、来年以降の展開も見据えながら、企業・団体の取り組みと、それを通じた生活者の循環型消費行動の実践をさらに広げていきたい」と述べた。

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創刊:
昭和26年(1951年)3月1日
発行:
昭和26年(1951年)3月1日
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ブランケット版 8~16ページ
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