アサヒ飲料、社員1000人と近藤社長が店頭で「カルピス」手渡し “つくる楽しさ”を次世代へ

近藤佳代子社長も店頭に立ち、来店客に試飲用の「カルピス」やアレンジレシピを手渡した
近藤佳代子社長も店頭に立ち、来店客に試飲用の「カルピス」やアレンジレシピを手渡した

アサヒ飲料が、「カルピス」を店頭で体験してもらう取り組みを強めている。7月7日の「カルピスの誕生日」に合わせ、全国約500店で社員参加型の店頭活動を実施した。約1000人の社員が店頭に立ち、来店客に「カルピス」の試飲を提供した。7月4日には、イオンモール幕張新都心店(千葉県千葉市)で、近藤佳代子社長も店頭に立ち、来店客に試飲用の「カルピス」などを手渡した。

同取り組みは2009年に開始し、今年で18年目を迎えた。店頭では試飲に加え、対象商品を購入した来店客にオリジナルデザインのコップをプレゼントした。全国の店頭で来店客が願い事を書いた短冊を集め、宮城県の大崎八幡宮へ奉納する取り組みも毎年続けている。

「カルピスの誕生日」に合わせた売場では、希釈タイプや「カルピスウォーター」などを幅広く展開
「カルピスの誕生日」に合わせた売場では、希釈タイプや「カルピスウォーター」などを幅広く展開

「カルピス」は1919年7月7日に発売したロングセラーブランド。水で割るだけでなく、牛乳や炭酸で割ったり、ヨーグルトにかけたり、かき氷やシャーベットに使ったりと、家庭ごとに楽しみ方を広げられることが特徴だ。ペットボトル飲料の利便性が高まる一方、希釈タイプならではの“自分でつくる楽しさ”をどう次世代に伝えるかが、ブランド育成の重要なテーマになっている。

近藤社長は、社員が店頭に立つ意義について「これほどお客様と直接接点を持てる日はなかなかない」と話した。通常は店頭に商品を並べ、購入してもらう形が中心となるが、この日は社員が来店客と直接向き合い、日頃の感謝を伝えられると説明。「お客様が喜んでくださる姿を見ることは、我々にとっても大きな意味がある。このブランドを続けてきてよかったと感じるし、100年先、200年先にも、もっと愛されるブランドにしていきたいと思える」と語った。

社員が店頭に立ち、来店客に「カルピス」の試飲を呼びかけた
社員が店頭に立ち、来店客に「カルピス」の試飲を呼びかけた

近藤社長自身も店頭に立った感想について、「とてもハッピー。楽しいし、まだ続けたいくらい」と笑顔を見せた。「お客様が『おいしい』と飲んでくださったり、喜んでいる姿を見ることができる。これほど長く続いているブランドがお客様に愛され続けていることは、本当に幸せなことだと改めて感じた」と述べた。

同社は「カルピス」の価値を、年代や生活場面に合わせて伝える取り組みも進める。近藤社長は「幼少期であれば、親子で一緒につくる、ヨーグルトに少しかけるといった楽しみ方がある。中高生では、放課後に『カルピスソーダ』を飲むような楽しみ方もある。大人になると、機能価値や健康価値への関心も出てくる」と説明した。2029年の発売110周年を見据え、子どもから大人まで、それぞれの生活場面に応じた接点づくりを進める。

流通企業による“カルピス飲み放題”のような企画や、サンプリングなど店頭で「カルピス」を体験してもらう施策について、近藤社長は「吸引力を高めるという意味でも、ブランド価値を高めるという意味でも重要」と話した。こうした取り組みは、流通企業にとって来店動機づくりや店内回遊の促進につながり、アサヒ飲料にとってもブランド価値の訴求や購買機会の創出につながる。「お客様に喜んでいただき、そこで『カルピス』を買っていただければ、我々にとってもウィンウィンの取り組みになる」と語った。

流通企業との関係についても、商品を納めるだけでなく、売場づくりや来店動機の創出を通じた提案を重視する。近藤社長は「流通企業様の課題を解決する提案をすることで、信頼関係を深め、戦略的なパートナー化を目指している。単純に商品の説明をするだけではなく、信頼されるパートナーになっていきたい」と述べた。

同社は、100年を超えて親しまれてきた「カルピス」について、家庭でつくる楽しさや店頭で飲む体験を通じて、次の世代との接点を広げていく考えだ。

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創刊:
昭和26年(1951年)3月1日
発行:
昭和26年(1951年)3月1日
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