東日本大震災で被害の窯元らと、親子対象に”器の絵付け体験” /味の素AGF

〈窯の修復を味の素AGFが支援 体験会にはコシノジュンコさん、陸上・衛藤昂選手らも〉
味の素AGF社は、東北支援活動の一環として、AGF鈴鹿(三重県鈴鹿市)で、地元の親子を対象に器の絵付け体験会を2月25日に実施した。

東日本大震災で被災し、同社の支援で窯を修復した東北の4つの窯元(かまもと)と、被災地の支援を続けている世界的デザイナーのコシノジュンコさんが共同で制作した器に、親子で絵付け体験を行ったもの。

会場では4窯元の当主とコシノジュンコさんが参加者と触れ合ったほか、AGF鈴鹿の総務部に所属する日本陸上競技選手権大会の走り高跳び優勝者の衛藤昂さんが絵付けに挑戦した。

地元の親子らが参加、器に絵付け体験を行った

南部名久井焼見学院窯の砂庭大門氏は、「11年の震災で、全長18mあまりの登り窯が使えなくなったが、味の素AGFと地元の陶芸家仲間の協力を得て窯を修復できた。今回は日本の中心にある三重県の方々に東北の焼き物を知っていただけるご縁をいただき嬉しい。コシノさんのデザインに刺激を受けたほか、参加者の小学生たちの筆運びがとても素直で、迷いなく絵を描かれているのが印象的だった」と語った。

また、コシノジュンコさんは絵付け体験について、「初めての体験は一生心に残るだろう。思い出が形になることで、ずっと親子の絆が続くといいなと思う」と話した。

〈東北支援「ずっと続ける」/味の素AGF品田社長〉
今回の取り組みは、AGF「ブレンディ」器の絆プロジェクトの一環。東日本大震災で被災した窯元の復興活動を応援するとともに、”器”を通して東北地方の伝統的な焼き物文化を全国に紹介したり、東北や九州地方で被災にあった人々に、東北の器を使った陶芸教室やコーヒー教室などのイベントを通して、ひとときのくつろぎを届けることを目的に活動している。今年は工場見学を新たに加えたAGFの発祥の地でもある三重県の工場(AGF鈴鹿)で実施した。

味の素AGFの品田英明社長は、「東日本大震災の後、いろいろな企業が支援活動をされている。当社はコーヒー会社ならではの支援を考え、器に着目して窯元さんの震災で壊れた窯の修復のお手伝いをさせていただいた。現在でも活動は続いており、お客様へのコーヒー提供時や退職者へのプレゼントなどで器を活用させていただいている。参加者の皆さんには、東北との絆、そして親子の絆を感じていただければ嬉しい」と話した。

味の素グループは震災以降、仮設住宅での栄養セミナーやコーヒー教室を継続して行っている。品田社長は、「東北支援をグループ全体でずっと続けていきたい」と話した。

なお、参加した東北の4窯元は次の通り。▽南部名久井焼見学院窯(青森県)▽堤焼乾馬窯(宮城県)▽末家焼ひろ窯(同)▽会津本郷焼宗像窯(福島県)。

参加者の集合写真 コシノジュンコさん、マスコットの「ビーン太くん」も

参加者の集合写真 コシノジュンコさん、マスコットの「ビーン太くん」も

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