タニタ、楽天と提携し“カフェ”進出、「22年を目途に100店舗」まで拡大の計画

食感にこだわった「噛む」スムージー「カムージー」
〈楽天の農業事業と提携、旬の有機野菜を使ったスムージーやサラダボウル提供〉
「タニタ食堂」を展開するタニタは今夏、カフェ事業に本格参入する。同社は食堂事業「タニタ食堂」に続き5月下旬、新業態「タニタカフェ」の旗艦店となる都内1号店を東京・有楽町にオープン。20代から30代の女性をメーンターゲットに楽天が展開する農業事業と提携し、旬の有機野菜を使ったスムージーやサラダボウルを提供するもので、「日々の暮らし中で、自然と健やかになっていく」新しいカフェの楽しみ方を提案する。

フランチャイズ店と、既存のカフェやショップとコラボレーションしたメニュー提供店の2つのスタイルで出店し、2022年を目途に100店舗まで拡大する計画だ。

「タニタカフェ有楽町店」(イメージ)

「タニタカフェ有楽町店」(イメージ)

〈「タニタ食堂」の基準にこだわらず、「おいしさ」「楽しさ」でメニュー開発〉
タニタの谷田千里社長は、このほど都内で開催した記者発表会の席上で、カフェ事業への参入経緯を次のように語った。

「全国に30店舗以上広がった『タニタ食堂』に次ぐ柱として、より多くの人に健康的なメニューを気軽に楽しんで貰える業態として、利用者の裾野が広い人気のカフェ業態に着目した。タニタでは、健康づくりには『からだの健康』と『こころの健康』のバランスが大切であると考える。カロリーや塩分などタニタ食堂の基準にこだわらず、おいしさや楽しさにこだわって開発した。新たなタニタの食事業にぜひ期待して欲しい」。

タニタ・谷田社長(左)、楽天・安藤常務(右)

タニタ・谷田社長(左)、楽天・安藤常務(右)

〈「有機野菜ともち麦のサラダボウル」、フルーツ・蒟蒻ゼリー・豆腐のスムージーなど予定〉
提供するメニューは、スムージーやサラダボウルなど流行のカフェメニューをタニタ食堂のメソッドでアレンジ。楽天と食分野で提携し、同社の農業事業「Rakuten Ragri」に参画する生産者から直送される旬の有機野菜を使った「有機野菜ともち麦のサラダボウル」やフルーツ、蒟蒻ゼリー、豆腐を使い食感にこだわった“噛む”スムージー「カムージー」、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸を通常のコーヒーの2倍含むオリジナルコーヒーなどのメニューが予定されている。

またタニタと楽天では、有機野菜を使ったカップサラダなどを共同で開発し、「タニタカフェ」の店頭をはじめ、スーパーマーケットやインターネットを介して販売していくという。

「有機野菜ともち麦のサラダボウル」

「有機野菜ともち麦のサラダボウル」

〈3月23日、新宿にパイロットショップを開店〉
5月下旬のオープンに先駆け3月23日には、ニュウマン新宿店(東京都渋谷区)内に期間限定のパイロットショップを開店。テイクアウト専門店として運営し、本格オープンを前にタニタカフェの周知を図る。

〈食品産業新聞 2018年3月22日付より〉

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