キリンとセブン&アイ、「一番搾り 匠の冴(さえ)」を共同開発

「一番搾り 匠の冴(さえ)」
キリンビールとセブン&アイ・ホールディングスは「一番搾り 匠の冴(さえ)」を共同開発した。芯の通った麦芽のうまみと、研ぎ澄まされた味わい。4月3日から、全国のセブン&アイグループ各社(セブンイレブン、イトーヨーカドー、ヨークベニマルなど)の酒類取り扱い店舗(約2万店舗)で販売する。350ml缶・221円、500ml缶286円(税込)。アルコール5%。販売予定は年内で30万c/s。メインターゲットは30~40代。「一番搾りは40~50代が多い。メイン客層は従来とは違う層を獲れることを期待している。うまみがありながらごくごく飲める止渇系だ。カニバリは最低限に抑えられる」(キリン)。

両社は3月30日、セブンイレブンの春季展示会の会場内で発表会を開催し、セブン-イレブン・ジャパンの石橋誠一郎取締役執行役員商品本部長、キリンビールの石田明文執行役員マーケティング本部長が登壇した。

セブン-イレブン・ジャパン 石橋誠一郎取締役執行役員(左)、キリンビール 石田明文執行役員(右)

セブン-イレブン・ジャパン 石橋誠一郎取締役執行役員(左)、キリンビール 石田明文執行役員(右)

石橋本部長は「セブンイレブンとして、お酒にしっかりと着目し、お客様にあてにされるお酒の売り場を作っていこうという政策を打ち出している。その意味で、今回のキリンビール様もそうだが、大手ブランド様から差別化された商品、それとマーケットで成長しているリキュールの売場拡大、それと6缶パックを含めたマルチパックの売場の拡大。それと常温ゴンドラについても、セブン&アイ・ホールディングスで取り組んでいるセブンプレミアムの酒類商品。あと、特に地域性があるのだが、和酒については地域対応、それと伸長するワイン、洋酒、こういったものの売場拡大を、第1四半期は現場に徹底していこうと考えている。

そういう中で、なぜ酒が必要なのか。お酒と一緒に何点の商品を買っているか。セブンイレブンの全平均というのは、一人のお客様でだいたい3.2点の商品を購入されている。ビールを購入する方は、5.9点購入する。客単価としても1,440円。特にビールを例にとると、お惣菜関係、珍味関係、フライヤー関係、豆菓子、サラダということで、私どもがずっと強化してきている分類とすごく親和性がある。そういう意味で、この春の商品展示会もそうだが、フライヤー関係の強化、お惣菜、サラダの強化、冷凍食品のおつまみの強化、加工肉、鮮魚などの強化ということで、売場で酒類を強化するために、関連する商品を同時に強化するというのが18年度の上期の重点政策でもある。

酒類マーケットは苦戦が続く中、セブンイレブンの販売金額は上昇しており、2012年比で17年は124.0%となっている。ただしビールは、構成比は約50%と高いのだが、リキュール・ハイボール・ワインに比べて、伸長率が伸び悩んでいる」と開発の背景を説明した。

また酒類が置かれている環境について「2017年6月の酒税法改正で実勢価格は5~8%アップした。スーパー店頭では、スーパードライは350ml缶が198円から213円となり、セブンイレブンでは221円と据え置いたため、その価格差は23円から8円に縮んでいる。また、この3月からの瓶・樽ビールの値上げで、瓶は10%、樽は3%アップしている。生ビールの小容量化が進んでいる」と述べた。

「一方で、一番搾りは昨年9月にリニューアルしてから、大変好調だ。セブンイレブンでは、前年比で8月97.2%、9月133.8%、10月148.3%、11月136.8%、12月140.1%、1月131.6%、2月132.3%と大きく伸びている。今回の“匠の冴
”は、3月22日に事前発注を実施し、約20万c/sの受注実績となっている」とした。

石田本部長は新商品を紹介した。「一番搾りは、昨年の9月のリニューアルから成長が加速している。高品質で優れた商品・サービスを提供するセブン&アイグループとキリンの“一番搾り”から“新しいおいしさ”の提案を行う。開発方針は、一番搾り製法×氷点下熟成だ。一番搾り製法で、混じりけのない純度の高い麦のうまみを引き出すとともに、新しい製法を採用した。氷点下で熟成することで、より清澄な味わいを実現した。豊かで上品でありながら、一本、芯の通った麦の旨味、これを損なうことなく、澄んだ味わいを実現することが出来た。“一番搾りらしさ”を持ちながら、一番搾りとは明らかに異なる気質だ。パッケージも余計なものを磨き落とし、シンプルなデザインとした」と説明した。

〈酒類飲料日報 2018年4月2日付より〉

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