サッポロビール「千葉工場竣工30 周年記念式典」開催、新・黒ラベルツアー開始

左から髙島社長、自衛隊1等海佐・猪森氏、千葉県副知事・滝川氏、船橋市長・松戸氏、天野上席執行役員
サッポロビールは6月14日に「千葉工場竣工30周年記念式典」と「新・黒ラベルツアー」内覧会を開催した。

髙島英也社長は「1988年6月に竣工し、30年になる。私は、竣工して4年後に、一工場技術屋として赴任し、約3年間、ビール造りを経験した。2011年3月11日の東日本大震災では大きな被害を被った。そのときも地域の方々にサッポロを支えて頂いた。隣接する南極観測船しらせと当工場はベストマッチしているが、自衛隊の方々、また京葉食品コンビナートは28社約5,000名が勤務しているが、大きな得意先となって頂いている。

振り返れば、工場ができた時は、少品種大量生産の時代だった。それが1年、2年と経つにつれて多品種少量生産の時代、今では1日に12品種も造る時代になった。私の3年間は、ちょうど変革期にあったといえる。当工場は、全国の生産量の約40%を占め、大消費地の首都圏を支える最大の拠点だ。いろいろ品種はあるが、主力商品は“黒ラベル”だ。缶容器が絶好調で、2015年から3年連続で大幅プラスを継続している。ビールに逆風が吹いているなかで、黒ラベルはどうして好調なのか。香りと味が変化しない秘密、泡のきめ細かさの秘密――などが、今回の“新・黒ラベルツアー”で体感できることと思う。これからも地域の方に愛され、ビール好きにこよなく愛される情報発信拠点にしていきたい」と語った。

来賓には千葉県副知事・滝川信輔氏、船橋市長・松戸徹氏、防衛省自衛隊千葉地方協力本部長1等海佐・猪森聡彦氏が登壇した。

滝川副知事は「サッポロ社にとっても主力工場ということだが、千葉県にとっても京葉食品コンビナートのなかで中心的な役割を担って頂いている。千葉県水道局にとっても大口の需要家で得意先となっている。“千葉工場30周年記念缶”は、千葉を象徴する場所や名産品のモチーフをデザインしており、また売上の一部を環境に寄付するとお聞きしている。地域住民のひとりとしても感謝申し上げたい」などあいさつした。

松戸市長は「千葉工場は、3・11で被災した船橋市を取り戻してくれた。ふるさと納税で返礼率No.1人気なのがサッポロビールだ。市政80周年で記念のシールを作って頂いたりもした。地域の魅力を語るうえで欠かせない存在となっており、感謝申し上げる」とあいさつした。

〈「黒ラベル」の魅力を音と映像で体感〉
サッポロビールの天野仁上席執行役員千葉工場長は、地域に根差した取り組みについて、
「まず工場見学施設をリニューアルし“新・黒ラベルツアー”として再開した。実施時間を50分から80分に拡大し、2011年の震災で被災した通路を復活させて、瓶と缶のパッケージングの見学を再開した。新設備である“黒ラベルサウンドギャラリー”を導入し、音と映像で体感してもらうなど内容を大幅に刷新・拡充した。

次に“千葉工場30周年記念缶”を6月5日に発売した。千葉工場のイラストの周りに、千葉を象徴する場所や名産品をデザイン。千葉県・東京都・神奈川県・埼玉県で販売し、販売計画は7,000c/s(350ml缶×24本換算)。

同時に“食べておいしいちばの味プレゼントキャンペーン”を実施、6缶パック内面の応募ハガキで応募すると、千葉県多古産コシヒカリを100名に、千葉県産ハム・ソーセージ詰め合わせを100名に、プレゼントする。また、売上の一部をちば環境再生基金に寄付する。

また地域の社会科見学(工場見学)を受け入れ、2017年実績は船橋市の小学校で19校・2,562名となっている。隣接する埠頭で毎年開催される自衛隊千葉協力本部主催の“マリンフェスタ”に協力している」など紹介した。

工場見学施設をリニューアルし、“新・黒ラベルツアー”として再開

工場見学施設をリニューアルし、“新・黒ラベルツアー”として再開

〈酒類飲料日報 2018年6月19日付より〉

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