鶏肉相場が日経平均でモモ・ムネとも高騰、年明け以降の好調な需要が影響

鶏肉の日経平均相場は、モモは9日675円、10日679円、13日688円、14日691円と9日以降大きく上昇した。ムネでも272円、284円、287円、290円と急騰している。本紙の2月鶏肉の需給予測では2月前半は輸入品の在庫不足や月前半の寒さによる需要増などから堅調、月後半には需要減から若干弱含むと予測したものの、好調が続き相場は予想を上回って急騰、在庫も薄くすぐに大きく下落する展開はなさそうだ。モモでは年末の最高値を超え、ムネでは16年12月~17年1月の250円台を大きく超える水準へ上昇した。相場は急騰したものの、数日で需要や供給に劇的な変化があったわけではなく、本紙の聞き取りでは「理由を絞ることは難しい」との声も。年明け以降好調な需要が継続しており全体的に余剰が無いことの影響が大きいと見られる。

16年当初の様に年末の凍結在庫を大量に持ち越した環境ではない中で、年明けの生鮮での売れが良く下落要因がない。また、鳥インフルエンザが種鶏農場で出たことから、3月後半以降に供給面での不安はあるものの、足元の生鮮相場に大きく影響することは考えづらい。ブラジルモモでは数カ月間は余剰のない状況が続くと見られ、ことし前半の国産鶏肉相場への影響は思ったより大きくなりそうだ。モモ、ムネの需要が好調なことに加え、手羽先、手羽元でも好調、副産物も品薄で代替の提案もできない。現状ではむしろ、それらの代替でモモを販売するケースもあるという。価格上昇が店頭価格に反映されることで、消費者の高値疲れを不安視する声もあるものの、テーブルミートとしての国産鶏肉の代替先はほとんどないため今後も堅調な推移が見込まれる。