ギフト大賞受賞・重ね箱の訴求強化などで2%増目指す/日本ハム中元ギフト

日本ハム 「美ノ国」重ね箱ギフト
〈食シーン提案型ギフト「ニッポンハムセレクト」投入〉
日本ハムは29日、大阪市内の本社で18年中元ギフト発表会を開催し、井川伸久常務執行役員加工事業本部長、上野裕三加工事業本部ギフト政策室室長、平山裕樹加工事業本部ギフト政策室次長、田中昌穂加工事業本部ハム・ソーセージ事業部商品部部長らが出席した。

今中元では、
〈1〉同社の「ハム・ソーセージギフト」が2年連続で「日本ギフト大賞2018プレミアムギフト賞」を受賞したことのPR
〈2〉「美ノ国」重ね箱ギフトの訴求強化
〈3〉食シーン提案型ギフトの投入で新たな顧客層の拡大―の3つを軸に展開。

ギフト大賞受賞のPRではテレビCMや店頭販促との連動により、受賞したことを最大限訴求してゆく。「美ノ国」重ね箱ギフトの訴求強化では、テレビCMで重ね箱を開けるシーンを挿入するほか、重ね箱であることがより伝わりやすいように販促物を改善。食シーン提案型ギフトでは、「本格派」からメーンのハム・ソーアイテムと「ロルフチーズフォンデュ」をセットにした「ニッポンハムセレクト」を投入して3千円台、4千円台、5千円台の3つの価格帯で展開する。

また、「ドルチェポルコ」では、イタリア産長期肥育豚「ドルチェポルコ」を原料に使用したハム・ソーアイテムと「ラズベリーマスタードソース」、「カマンベールチーズ」との組み合わせで新しい食べ方を提案。調理食品ギフトでは、2種類のハンバーグ(デミグラスソース、和風おろしソース)にビーフカレーを加えたアソートギフト(冷凍品)を投入している。

今中元の目標セット数は同社グループ全体で前年比2%増、「美ノ国」で6%増を掲げる。販促では6月20日~7月10日(北海道、福岡以外の九州エリアは1週間後から)にテレビCMを投入。引き続き女優の天海祐希さんを起用して、2年連続でギフト大賞を受賞した喜びを伝えるとともに、「美ノ国」の魅力を訴求している。

日本ハム 井川伸久常務執行役員加工事業本部長

日本ハム 井川伸久常務執行役員加工事業本部長

〈フラッグシップブランド「美ノ国」前面に/井川加工事業本部長〉
井川加工事業本部長は発表会の中で、「加工事業本部は原料高騰、人手不足により非常に苦戦しているが、その状況がギフトにもある。それらに加え、昨年は宅配料の値上げという逆風があった。昨年の中元は前年を若干切るぐらいであったが、歳暮は宅配料の値上げに伴ってセット内容を変えたことが値上げのような形となり落としてしまった。ただ、全体が前年比5%減と個数ベースでダウンしている中で、『美ノ国』は2%増と伸ばすことができ、発売以来前年をクリアし続けている。また、調理食品ギフトも2ケタ伸長した」と昨年のギフトを振り返った。今中元については、「フラッグシップブランドである『美ノ国』をもう1度前面に打ち出し展開してゆく。昨年に続きギフト大賞を受賞しており、それを十分にアピールして個数・売り上げを拡大したい」と意気込みを語った。宅配料の値上げの影響については、「一巡しておらず、今中元期にも逆風の要素が残っている。ただ、昨年の年末の反省を糧に、セットアップ中身なども見直しているので、売り上げを伸ばしてゆきたい」と対策を説明。

最後に、「ギフトは加工事業本部にとって大きな利益源である。ギフトの個数・売り上げを上げることで、利益率も上げてゆけると確信している。また、ハム・ソー以外のギフトについてもまだまだ注力できていない。今後も歳暮に向けて取り組んでゆきたい。今、加工事業本部は既成概念からの脱却ということで取り組んでいる。ギフトもセットアップの作業性を向上させるなど見直しを図り、個数・売り上げアップと利益につながる仕組みづくりを行ってゆく」と加工事業本部におけるギフトの位置づけと今後の取り組みを述べた。

〈畜産日報 2018年5月31日付より〉

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