全国納豆協同組合連合会(納豆連)は15日、筑波大学文京キャンパスで「第14回納豆健康学セミナー」を開き、筑波大学の石塚修教授が「晴(ハレ)の食としての納豆、都人も納豆を食べていた」と題し、講演した。

開会に先立ちあいさつした、野呂剛裕・納豆連会長は「世界的にも納豆の健康効果に注目が集まり、研究も進んでいる。健康学セミナーは、納豆を身近に感じる良いチャンスになる。新しく知った納豆の知識を多くの人に広めて欲しい。納豆を身近なものだと感じてほしい」と話した。

〈京北町の納豆餅を紹介、歯固めのとして正月に食べる-石塚筑波大学教授〉
セミナーでは石塚教授は納豆の起源について「研究では納豆の起源は明確でない。身体に良い物は、自然発生的に人間社会で誕生する。納豆やみそはその中で発生した」との見解を示した。その上で社会生活はハレとケに分けられるとした。ハレは晴れ着など、普段と違う日のことで、天気の晴れも同じで、遠くまで見渡せる意味もあるとした。一方、ケは日常を意味するとした。

石塚教授は、納豆はスーパーなどで一年中、安価で手に入る食品で、安売りの代表と安易に考えられているが、納豆はハレの食品だとした。ハレの食品の代表格はお節料理だとし、節は節句を意味し、正月だけではなく、3月3日や5月5日、7月7日、9月9日の五節句にはそれぞれ、食べる物があると紹介した。その上で「節句ごとの食べるものがあることがあまり知られていない。食品業界には節句ごとにチャンスがある」と話した。

またハレの食については「いつ、誰と食べるかが重要になる。お節料理は家長をはじめ、全員で食べる。全員が集まり、一年の健康を祝う。一緒に食べる必要がある。また正月のお節では、カズノコ、ゴマメ、黒豆、ゴボウは絶対に入れなければならない。手間をかけても黒豆やカズノコ、ゴボウを入れる意味は、歯固めの意味がある。昔は歯が年齢で、歯が無くなると、食べられず、死んでしまう。姥捨て山ではなく、昔は年を取ると、山に隠居していた。里のものは子孫が食べさせていた」と話した。その歯固めの変形が、餅に白みそとゴボウを入れた和菓子、菱花弁で、宮中での歯固めを菓子にしたものだとした。また京都京北町にある納豆餅は、菱花弁と計上が同じ、塩で味付けをした納豆を餅でつつみ、きな粉をまぶしてある。年末に男性の家長が作り、正月の5日間食べ続ける。正月にしか食べないもので、歯固めの原型ともいえるとし、納豆はハレの食であり、今では納豆を食べないとされる関西、京都でも納豆を食べていた歴史があるとした。

〈大豆油糧日報 2018年3月20日付より〉

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