〈これからの100年も他社にない商品を提供していく/花岡社長〉
ハナマルキは5日、東京本社で業績記者会見を開き、17年売上は前年比6.7%増の191億円となり、みそが同2.1%増の98億円、加工食品が同12.0%増の93億円となったことを報告した。その内、塩こうじは同8.4%増の9億円になったとした。

18年計画の売上は同4.7%増の200億円を掲げ、その内訳として、みそは同2.0%増の100億円、加工食品は同7.5%増の100億円、塩こうじは同11.1%増の10億円とした。会見で花岡俊夫社長は、「社員は創業100年の重みを感じているのか、頑張ってくれている。これからの100年もこれまで通り、人材育成には力を入れ、商品開発では、他社にない商品を作って地道に販売をしていくことで生き残っていく」と強い意志を見せた。

17年業績の要因では、みそは無添加、風味一番、おかあさんの主力のシリーズの業績が前年をクリアした。中でも、昨秋発売の「おかあさん 合わせ」が好調だったとしている。即席みそ汁では、「からだに嬉しいしじみ」シリーズ、「一杯でほうれん草一束分の鉄分が摂れるおみそ汁」シリーズが好調に推移したという。カップみそ汁が即席みそ汁の業績をけん引しており、「はなまる屋」シリーズに加え、「スグ旨カップ」シリーズが同社の想定を上回る売上を示した。減塩タイプの「かるしお」シリーズも全般的に好調で、特に即席生みそシリーズが良く売れたとしている。即席みそ汁は全般的に、「よりどり」や「しじみ」などの主力ブランドと、近年発売した「かるしお」「スグ旨」シリーズがバランス良く伸びているとした。液体塩こうじは家庭用、業務用ともに堅調に売上を伸ばしている。

平田伸行執行役員マーケティング部部長は、17年のトピックスを振り返り、「液体塩こうじの特許を国内、米国、台湾で取得できた。これがビジネス展開に好影響を与えている」としたほか、「17年春には大利根工場を拡張、ISO22000を取得した。製造部門の強化も着々と進めていくことができた」ことを報告した。急拡大している甘酒市場に対しては、「透きとおった甘酒」を17年6月19日に発売した。数量限定のプレミアム商品として抽選販売を行ったが、想定を上回る応募があったという。またフランスのトップシェフ、ル・スケール氏がこの甘酒に興味を示していることから、今後は海外展開も考えていることを示唆した。100周年に向けて、伊那工場内に「みそ作り体験館」を完成させた。18年11月1日に一般オープンする計画で、同時に伊那工場の見学通路も映像設備を導入して充実させた。体験館の建物は「次の100年」を象徴するデザインを採用し、同社では「お取引様、一般消費者に向けに当社をアピールできる戦略的な基地にしていきたい」とし、ブランドの象徴のひとつとして育てていきたい考えを示した。

〈即席みそ汁製造に高速充てん機導入、バランスの良い生産体制は最大の強み〉
質疑応答で花岡社長は、高まる即席みそ汁市場に対して、「即席みそ汁はここ数年、スーパーマーケットの総菜売場で販売しているカップみそ汁が店舗も驚くほど回転が早い。去年は即席みそ汁工場に設備投資し高速充てん機を導入した。1分間のカップみそ汁の生産数量は従来の4倍となっているが、それでもタイトな感じ。また、近年は従業員の確保が難しいので、製造の機械化を図っていかなければ、増販部分をさばききれない。さらに、社内の基幹システムも全て入れ替えるなど、100周年に向けて、やることはやってきたと思う」と述べた。

また、即席みそ汁の品質には大きな自信を見せており、「即席みそ汁はみそとカップがあればいいというものじゃない。あさりやなめこ、しじみ、ネギなど具材の調達を確保し、細心な品質管理をするために、何度も検査を通している。生産のスピード、徹底した品質管理、具材や資材の調達力といったことが当社にはバランスよく整っており、これからも当社の最大の強みになっていく」と述べた。

〈大豆油糧日報 2018年4月9日付より〉

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