日本油脂検査協会は23日、18年度第1回評議員会を都内で開き、今村隆郎・日清オイリオグループ会長の評議員会議長の退任に伴い、新評議員会議長に八馬史尚・J-オイルミルズ社長を選任した。

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評議員会後の懇親会では、三浦洋四郎理事長(帝京大名誉教授)があいさつし、「当協会は、11年4月に公益財団法人に移行し本年で8年を迎えた。1973年に独立した検査機関として設立、74年に農林水産大臣から第三者格付機関として認可され、今年1月で満44年を迎えた。当協会の役割は、認証事業、検査証明事業、指導事業、調査研究事業の4つの事業を厳格に行い、消費者に高品質で、安心安全な植物油を届けること。これを確保するために皆様の協力を得て、これまで公益性、透明性のある事業を遂行することができた。また、昨年11月に前理事長の戸谷洋一郎氏が死去された。あまりに急な出来事だったが、当協会の運営が滞らないように、協会の職員をはじめ、農水省、評議員・理事、油脂関連協会・企業などのご支援とご指導をいただき、約7カ月、今日まで(後任として理事長を)務めることができた。この間思ったことは、組織の運営というのは一人の力ではできず、大勢の皆様のご支援があったからだと思っている」と振り返った。

また、オリーブ油需要が拡大していることにふれ、「オリーブ油の官能検査など検査体制を整え、将来に向けて国際規格に対応できるように当協会は努めていく。また、JAS法がまとめられている冊子の改訂作業を今回行った。認証工場の皆様に配布し、情報の共有化を図り、JAS法の施行、発展に寄与していきたい」と述べた。

〈客観性・独立性・透明性を担保できる協会が業界発展に貢献/八馬新評議員会議長〉
次いで、八馬新評議員会議長があいさつし、「当協会の存在があり、客観性、独立性、透明性を担保できるこの仕組みがあってこそ、これまでの植物油業界の発展があったと感じている。近年でも品質の問題が言われ、そういったことが社会問題にもなっている。これまで油脂業界が大きな問題なく成長してこられた背景には、日本油脂検査協会の努力あってのことだと感じている」と述べた。

さらには「油脂を取り巻く環境も変わってきており、オリーブ油をはじめにさまざまな油脂が利用される場面が増えてきている。これまで品質の分析というところまででよかったものの、最近では官能検査が求められる場面も出てきている。そういった取り組みがあって、これからますます、油脂産業を支えてもらう場面が増えてくる。今後とも日本油脂検査協会の皆さんにはご活躍いただいて業界の発展に貢献していただきたい」と述べた。乾杯のあいさつは、今村前評議員会議長が務め、「独立した第三者機関で製油メーカーの品質維持向上に多大なる貢献をされてきた。データの改ざんや無資格者の検査など、世間では品質問題がクローズアップされている。日本の物づくりの土壌は少し揺らいでいるのではないか。UAEで昨年行われた技能五輪で日本は金メダル3個で9位となった。それまで日本は3位内に入っていた。昨年は中国が1位、2位がスイス、3位が韓国だった。こういったところからも、日本の物づくりの土台が揺らいでいるのではないかと思う。ものづくりのベースになるのは品質管理。品質管理が揺らぐと、ものづくりもおかしくなる。もの造りの復権のためにも日本の品質管理の技術を高めていく必要があるのではないかと思う」と述べた。

〈大豆油糧日報 2018年5月25日付より〉

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