日本乾燥おから協会はこのほど、都内で定時総会を開催し、17年度事業報告・決算、18年度事業計画・予算を承認した。

冒頭あいさつした石川伸会長(おとうふ工房いしかわ社長)は、「日本乾燥おから協会を立ち上げて3回目の総会を迎えたが、乾燥おからは一般化してきていると感じる。メディアでも取りあげられ、食品メーカーからも問合せがあり、食品素材として認められつつある。市場のニーズがあるということだ。協会設立の目的を達することができたのではないか」と好調な市場動向に言及した。

今後の展開については、「啓発活動を続けることで底辺の拡大を進めることが必要だ。新技術の開発により、さらに消費を拡大させて食卓に乾燥おからを定着させることも協会の役割だ。さらに、東京五輪開催時には、海外のメディアに日本のソウルフードとしておからが紹介されることも考えられる。さらに壮大な考え方ではあるが、おからが世界の食料問題解決の一端を担う可能性も合わせると、協会の役割はより重要視されていくだろう」と述べ、さらなる活動強化を図る考えを示した。

〈17年度生産量11%増、多用途に需要拡大でフル稼働状態、新設備を稼働〉
17年度事業報告では、会員企業(さとの雪食品、おとうふ工房いしかわ、みすずコーポレーション)の工場見学を実施。会員の技術や知識の向上、親睦を図ったことなどを報告した。18年度は、おからヨーグルトダイエットへの取り組みや、大学との連携などにより、おからパウダーの新たな価値創造に取り組む。さらに、引き続き会員企業の工業見学も盛り込んだ。

続いて、17年度食品用乾燥おからの生産量として、前年比11%増の1,278t(さとの雪食品14%増、みすずコーポレーション4%減、おとうふ工房いしかわ56%増、京都庵24%減)と報告した。

続いて会員企業の動向として、さとの雪食品は17年8月、御殿場食品工場の乾燥設備を稼働開始に言及、同社常務の村尾誠理事は、「市販用は(メディアに取りあげられた)16年の反動があったが、プロモーションを実施し何とか物量を維持した。業務用は、菓子メーカーや中食の引き合いがある」と述べた。おとうふ工房いしかわは新工場を稼働開始し生産量が増加。石川会長は「自社製品に活用しているほか、健康志向に対応した菓子系などで微粉砕タイプが求められている」と述べた。

みすずコーポレーション専務の田川国次理事は「当社は大半が業務用。工場はほぼフル稼働している。菓子、製パン、パン粉、総菜、漬物など多用途に使われている」とした。

〈おからパウダーのダイエット効果を報告、メタボ改善効果など期待〉
総会後には、同協会のアドバイザーを務める、大人のダイエット研究所の岸村康代代表(管理栄養士)が「おからパウダーダイエットの成果について」と題しセミナーを行った。さとの雪食品の社員を対象にしたモニター調査の結果を踏まえた、メタボ改善効果といったおからパウダーの可能性について紹介した。

昨年6月2日~30日の4週間、大人のダイエット研究所とさとの雪食品は共同プロジェクトで「おからパウダーダイエット部」を実施。さとの雪食品(グループ会社含む)の社員14人が、毎食大さじ1杯以上を目安に毎日の食事におからパウダーを取り入れ、体重、体組成、血圧、血液検査、腸内細菌検査、自覚症状アンケートで変化があったかを調べた。なおほとんどのモニターは、調査実施前後で食事の量は変えていないとした。

〈大豆油糧日報 2018年6月11日付より〉

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