国産大豆100%のおからを短時間で乾燥させて、パウダー状に仕上げている。常温で60日日保存の日持ちがあり、粉末のため調理利用に便利、アレンジ次第で料理の幅が広がる。ハンバーグやメンチカツなどの料理から、クッキーなどスイーツにも利用できる。また吸水性にも優れており、4~5倍の加水で通常のおからとしても使用できる。

豆腐や豆乳を製造する際に副産物として製造されるおからは、長年産業廃棄物として処理されてきたが、最近では、健康志向の高まりを背景に、おからが注目されており、保存性、アレンジ性、流通優位性の高い乾燥おからが注目されている。

栄養成分の約半数を食物繊維が占めており、不足しがちな食物繊維を手軽に摂取できる。さらに吸水性の高さから、余分な脂肪を吸着し、体外排出効果もあるとされている。

また大豆たん白も豊富に含み、血中コレステロール濃度を下げる効果や、エネルギー代謝を高め、体脂肪燃焼効果が期待されており、大豆たん白はダイエット中のたん白源にも良いとされている。
おとうふ工房いしかわ代表取締役社長 石川伸氏

おとうふ工房いしかわ代表取締役社長 石川伸氏

〈食品・健康素材として注目〉

おからは豆腐製造の副産物として従来は、一部が家畜の飼料として利用されていたが、多くは廃棄されてきた。当社ではおからの有効利用と共に、従来のイメージを覆すことも含めて、自分達がまず食品素材として使用する必要があると考え、お菓子やドーナツとして商品化した。

並行して当社では約20年前からおからの研究を始めており、さらに技術面では15年程前から優れた乾燥炉が登場し、乾燥おからの製品化を考えられるようになった。

当初は乾燥炉の多くは飼料用だったが、菌数を抑える乾燥炉が登場したことで、食品用途で製品化を進めることができた。

乾燥おからは当初、業務用だけを考えていたが、家庭用でも他社製品も含めて、小売店での取り扱いが徐々に全国に広がっていった。当社としても小売店での流通は予想外だった。業務用では増量剤としての使用が多く、ユーザーも「おから入り」ではなく、「大豆原料」などと表示していた。しかし最近は、おからの価値が認識されるにつれて、「おから入り」と表示されるようになってた。

この5年で、「おからパウダー」の認知は高まっている。業界全体の流通量も増え、食品素材、健康素材としておからが注目されている。市場はまだまだ伸びると考えており、食べ方提案などを通じて市場拡大に努めたい。

〈食品産業新聞2017年12月4日付より〉