「ウェルネスライフジャパン2021」開催、ヴィーガン対応大豆ミート「ソミート」やドライ流通可能な「ベジタブルキーマ風カレー」など

染野屋「ソミート」ブランド
健康生活に貢献する食品・飲料の展示会「ウェルネスライフジャパン2021」(主催:ウェルネスライフジャパン実行委員)が6月9日〜11日、東京ビッグサイト青海展示棟で開催された。大豆ミートなど植物性食品(プラントベースフード)が多く出展し、来場者の関心を集めていた。

そのうち、老舗豆腐メーカー・染野屋は、ヴィーガン・ベジタリアン食対応の大豆ミート「ソミート」ブランドを紹介した。主力商品の味付け済み「炙り焼き」を、試食を交えてアピールし、担当者は「来場者からは、言われなければ大豆ミートだと分からないと評価を得ている」と語る。

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2021年2月に発売した、「プラントベースミンチ」(200g税込520円、1kg2,400円)についても、調理映像を放映しながら、焼いたり蒸したり、煮込んだりと、ひき肉と全く同じように使えることをアピールした。

グリーンカルチャーは、植物性肉「Green Meat」を紹介した。畜肉に多く含まれるリンは老化を加速させる原因だとする研究結果もあるとし、「Green Meat」は健康課題の解決、そして環境負荷の軽減につながることを啓発した。

三育フーズは、2020年の新商品「ベジタブルキーマ風カレー」を含む、ハンバーグ風やミートボール風など大豆ミート製品の多様なラインアップを展示した。一般的に大豆ミート製品はチルド、冷凍流通が多い中、同社はレトルトや缶詰タイプで、ドライ流通できる強みを持つ。三育フーズの担当者は、「飲食店でこれらの商品をストックしておけば、来店グループの中にベジタリアンの方がいても対応することが出来る」とアピールした。

三育フーズ「ベジタブルキーマ風カレー」

三育フーズ「ベジタブルキーマ風カレー」

 
リンクフードは、エンドウミートを紹介し、大豆たん白よりもえぐみが少ないこと、アレルギー表示の必要がないことなど、大豆ミート製品との差別化ポイントを説明した。加えて、遺伝子組み換えの混入リスクがないとした。リンクフードの樋口徹社長は、「肉が食べられず大豆も苦手という人や、ヴィーガンメニュー、インバウンド対応のメニューを作りたい飲食店などから注目してもらっている」と話す。
 
スターゼンと大塚食品は、大豆由来の食材を使用し、肉のような食感・味を実現した「ゼロミート」を紹介した。そのうち、小売用「チーズインデミグラスタイプハンバーグ」は、中のチーズについても、チーズのような豆乳クリームを使用している。業務用についても、ハンバーガーなどメニュー例を展示しながら紹介を行った。

スターゼン・大塚食品「ゼロミート」業務用メニュー例

スターゼン・大塚食品「ゼロミート」業務用メニュー例

 
〈植物性食においしさ付与する油脂や豆乳クリームも〉
ミヨシ油脂は、独自の技術を駆使し、植物性原料のみで動物性油脂の特長を生かした油脂「ボタノバ」ブランドを紹介した。そのうち、食用油脂「植物のおいしさ ラード風味」は大豆ミートのハンバーグ、マーガリン「植物のおいしさ バター風味」はパン・菓子関係で問い合わせが増えているという。展示会当日は、「植物のおいしさ バター風味」を使用したショートブレッドのサンプルを配布し、同商品の特長を訴求した。

ミヨシ油脂「植物のおいしさ バター風味」(ショートブレッドのサンプル)

ミヨシ油脂「植物のおいしさ バター風味」(ショートブレッドのサンプル)

 
アルソア慧央グループは、プラントベース食品「ビオクラ」ブランドを紹介した。業務用では、植物性原料のみで、乳化剤不使用の「豆乳クリーム」を訴求した。大豆臭さがなくデザートへの利用に適しているという。そのほか、同ブランドの一押し商品の小売用「大豆チップス」は、高たん白でありながら低脂質であることを特長としている。
 
〈大豆油糧日報2021年6月16日付〉