太田油脂「アーモンドミール」開発、アップサイクル新素材、菓子新ブランドの原材料に

新素材「アーモンドミール」/太田油脂
新素材「アーモンドミール」/太田油脂

太田油脂は、これまで培ってきた搾油技術を活用し、カロリーオフと栄養素凝縮を実現した新素材「アーモンドミール」を開発した。

アーモンドの油を搾ったミールはこれまで、飼料や肥料などの用途に限られていたというが、アーモンドそのものより低カロリーで、たん白質と食物繊維は約2倍となる点などを訴求し、食用化を目指していく。

また、菓子の新ブランドとして「CLEAN LABEL」シリーズを立ち上げ、9月27日に4品を新発売する。10月末には今回開発したアーモンドミールを原材料に使用した「キューブクッキー ココア」と「キューブクッキー 日向夏」を投入する予定だ。

アーモンドミール使用新ブランド「CLEAN LABEL」/太田油脂
アーモンドミール使用新ブランド「CLEAN LABEL」/太田油脂

9月13日に都内で「アップサイクル新素材発表会」を開催し、太田健介社長が新素材と今後の事業展開について発表した。

太田社長は、「当社は今年120年を迎える。世界を見据えて事業を展開しているグローカルカンパニーだ。創業当初は菜種の種子を販売する問屋業から始まり、後に油を搾る事業を展開していった。大手メーカーとは異なる事業展開をしている。『何でも搾ります』をコンセプトに少量多品種を強みとし、技術を高めてきた。菜種、えごま、アーモンド、落花生、ケシの実などさまざまな種子の搾油条件を見つけ出し、効率的に油脂を取り出す技術力が強みで、日本で初めてえごま油の食用化にも成功した。えごまのパイオニアとして30年にわたり、オメガ3の普及活動に取り組んできたが、今ではスーパーに定番で並ぶようになり、厚生労働省も必要な栄養素であるとし、私たちの食生活の変化とともに、オメガ3、えごまオイルの市場も拡大してきた。今回、搾油技術を応用して新たな挑戦をスタートする」と説明した。

太田油脂・太田健介社長
太田油脂・太田健介社長

120年の油づくりを起点としたFOOD-TECHをテーマとし、生活習慣病などの社会課題や食料問題を解決できるアップサイクル商品、SDGsターゲット3番12番も解決できる新素材を展開していくとした。「具体的にはシード、パウダー、ミール素材の開発提案型企業へ、本日提案するアップサイクル新素材として、アーモンドミールを展開していく。アーモンドミールには、素晴らしい栄養素が凝縮されており、本当においしい風味で出来上がった」と強調した。

また、今後のブランド展開として、これまで業務用のビジネスは太田油脂で、家庭用の油脂と菓子類は「maruta」で展開してきたが、10月から油脂は業務用・家庭用ともに太田油脂で、家庭用の菓子類は引き続き「maruta」で展開していくとした。

〈基盤技術の搾油で社会問題解決、免疫力の増加、腸内環境やたん白質摂取量改善に〉

新素材のアーモンドミールの研究結果について、R&Dセンターの服部隆平氏は、「搾油することでカロリーが減少し、アーモンドそのものの栄養素が凝縮される。従来のアーモンドの種子に比べて、たん白質と食物繊維は約2倍になる。搾油を通じて価値の高まりが期待できる研究を進めている。長年培ってきた搾油技術、品質をさらに高めることで、従来の油はもとより、アーモンドミールをさらに栄養価値、利用価値を高める開発を行い、新たに食用として人への実用、喫食を可能にしたのが今回の商品だ。搾油という基盤技術をもとに社会課題の解決に貢献する夢のある素材となった」と語った。

maruta事業部の青木翠氏は、アーモンドミールの継続摂取による探索的研究を行った結果を発表した。試験内容は、アーモンドミール20gを含む焼き菓子を毎日2週間摂取した後の数値を、食べ始める前と比較した。評価項目は腸内環境、酸化ストレス度、たん白質の充足、免疫の4点で、対象者は20~50代の社員19人だ。

結果と考察として、「アーモンドミール2週間の継続摂取により、免疫力を有意に増加する効果が、男性、低年齢など免疫の低い人で顕著に表れた。腸内環境が悪い人の腸内環境を改善する効果、たん白質の摂取が少ない人の摂取量を改善する効果も考えられる」と説明した。

〈大豆油糧日報2022年9月15日付〉

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