給食から病院経営改善する動き、全国共通献立や加工食品の活用、ロボットも
全国の病院の多くが営業赤字となる中、病院の給食部門から経営改善を図る動きが始まろうとしている。
昨年12月、国立大学病院長会議が公表した資料によると、全国42大学44病院における2025年度の現金収支は321億円の赤字となる見通しだ。赤字経営は32病院と7割に及ぶ。26年度以降も支出増加は続く見込みで、病院経営の危機は解消されていない状況が明らかになった。
そのような中、3月11日に都内で開催された会合に、全国から大規模病院の医師、(管理)栄養士、薬剤師はじめ、大手給食サービス企業や食品・厨房機器・衛生管理商材メーカーの代表者ら約150名と国会議員が参加した。
昨年11月、新設された大学病院栄養連携推進機構の幣憲一郎理事長が登壇。
「昨今の物価高騰や労働人材の不足などの影響により、患者給食業務の運営継続が危ぶまれていることと、栄養の問題を解決するため団体を設立した」と狙いを語る。特に、人口・医療資源の少ない地域が増加し、地域格差が生まれていることから「国立大学病院の特徴を活かし全国を網羅した対策を打ち出したい」と意欲を示す。
給食業務の経営面での課題解消に向けては、共同調理等の活用や基本献立の全国共通化、加工食品の活用、ロボット導入などを対策に掲げる。ロボット導入については、自動盛付、自動洗浄システム、配膳車の自動搬送などの可能性を示し、「施設の個別性があるので、標準化したものを作りたい」と補足する。
「これから先、医療の高度化や医療DX、イノベーション、ICT、AI等を含めた戦略的な対策を打っていかないと、 資金・人材困窮の中で栄養管理をやっていく現状は変わらない」と警鐘を鳴らした。







