「プラントde リッチ」のベジタリアン対応「大豆のかつお節」好評【池田糖化工業】

池田糖化工業
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池田糖化工業は23年に、プラントベースフード(PBF)向けの素材ブランド「プラントdeリッチ」を立ち上げた。

「プラントベースフード(PBF)を美味しくしたい」という想いを込め、昨年4月に第3弾「大豆のかつお節」が加わり、現在は全5品を展開している。
カラメルや水産エキスなどの知見を有する中間原料メーカーとしての強みを生かした製品を開発してきたという、市場開発室の田﨑友香グループ長(写真・右)と吉原ひろみチーフ(写真・左)に、大豆に関わる3品の採用状況やアピールポイントについて話を聞いた。

「プラントde リッチ」シリーズで大豆に関連する製品のうち「大豆のかつお節」は大豆たん白を主原料にしており、鰹削り節のような見た目と風味を再現したプラントベースの削り節だ。大豆臭を軽減するマスキング素材「マスキングテイスト」と、肉様の油脂感やコク・うま味を付与できる畜肉風味調味料「クックミートプラス」は、大豆ミート製品や大豆たん白を加える畜肉・水産加工品などの品質を高めることに寄与する。

「大豆のかつお節」は、動物性の原料を一切使っていないベジタリアン対応の製品だ。吉原チーフは、「食の制限があって、和食を食べられない人にも食べてもらえる」と利点を述べる。あるお好み焼き店では、ヴィーガンお好み焼きとして、トッピングを大豆のかつお節に替えて提供している。ベジタリアン・ヴィーガンへのアンケートを行うと、「和食文化を感じることができた」、「満足度が高まった」などと好評だったという。

大豆のかつお節
大豆のかつお節

他の採用事例としては、ホテルや旅館の和食レストランや、ベジタリアン・ヴィーガン向けメニューがあるレストランなどで使われている。輸出も視野に入れて動いており、田﨑グループ長は「海外でのテストマーケティングも実施しながら需要調査を進めている」と海外市場の可能性について語る。

〈カラメルやカンゾウなど原料の知見生かす、原料を通して消費者が満足できる製品に貢献〉

第1弾製品の「マスキングテイスト」は、大豆特有の中~後味に感じる大豆臭(苦味、渋味など)を軽減できる食品添加物だ。同社は90年以上、甘味料としても使用されるカンゾウ(甘草)の抽出物を取り扱っている。

マスキングテイスト
マスキングテイスト


「マスキングテイスト」はこのカンゾウの抽出物と、ホワイトペッパー、フェネグリーク、ナツメグといった香辛料の抽出物から構成されており、少量でも効果を発揮できる点が好評を博している。
官能評価でも、中味から後味にかけての大豆臭の軽減が確認できたという。カンゾウの甘味は、立ち上がりが遅く、後を引くものである。また、ただ甘いだけではなく、特有の風味、複雑味により、魚介や畜肉特有の不快味も軽減できることが経験的に広く知られている。

吉原チーフは、「魚介や畜肉特有の不快味も中~後味にかけて気になりだす味であり、その感じる時間軸が大豆臭に似ていることをヒントに開発を行った」と振り返る。
大豆関連の用途としては、大豆ミートや大豆麺のマスキング用途で採用されている。畜肉価格の上昇に伴い、加工肉に加えられる植物たん白の大豆臭をマスキングする用途でも需要が増えており、ソイプロテイン飲料にも使われている。大豆以外にも、健康食品のビタミンやミネラル臭や、レトルト食品特有のレトルト臭にも効果があることも報告されている。


同じく第1弾製品の「クックミートプラス」は肉の香ばしい調理感や、厚みのある呈味を付与できるプラントベース製品だ。ピラジン類、脂肪酸類などの肉様の香気を有しているため、自然に香ばしい肉感を向上でき、コクとうま味につながる調理された油脂感を付与できる。同社で長年製造実績があるカラメル色素の製造技術であるメイラード反応を応用し、うま味をアップさせているという。もともと焙焼によって肉様のうま味を付与できる前身となる製品を有しており、「プラントde リッチ」の展開に当たり、「クックミートプラス」に改良した。

クックミートプラス
クックミートプラス


「マスキングテイスト」を使用して大豆臭をマスキングした素材に、「クックミートプラス」を加えることで、さらに肉感を向上させるといった使い方も提案する。
今後の開発について吉原チーフは、「市場ニーズを調査しながら検討を進めている。『大豆のかつお節』についても当社が元々、水産エキスを扱っていることから発展していった。自社と関わりがあり、当社がつくる意味があるものを開発していきたい」と述べる。田﨑グループ長は今後の目標について、「当社は原料メーカーだが、原料を通して、消費者が満足できるような製品に貢献してきたい」と力を込める。

〈大豆油糧日報 2026年8月31日付〉

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