【アサヒグループ食品】みそ汁カテゴリを刷新、具材が主役の食べるみそ汁を提案 / 即席みそ汁市場でフリーズドライ商品が拡大

マーケティング二部の森野祐希氏(写真左)、研究開発本部商品開発二部の柳川偉玖磨氏(写真右)
マーケティング二部の森野祐希氏(写真左)、研究開発本部商品開発二部の柳川偉玖磨氏(写真右)

アサヒグループ食品は10月29日、都内で「アマノフーズ」ブランドに関する取材会を開いた。即席みそ汁市場の動向や新商品「アマノフーズおみそ汁」発売の狙い、「絶品フリーズドライ製法」について説明した。

同社はこれまでフリーズドライ(FD)の「いつものおみそ汁」を中心に展開していたが、みそ汁カテゴリを刷新した上で、9月7日に「アマノフーズおみそ汁」を新発売した。

マーケティング二部の森野祐希氏(写真左)によれば、即席みそ汁市場は前年超えの傾向にあり、安定的に推移している。同社の25年の実績は前年比2.1%減となった。9月に発生したシステム障害の影響が大きかったためで、通常通り出荷していれば前年を超えたとみている。

〈即席みそ汁市場でフリーズドライ商品が拡大〉

市場全体の生みそ・FDブロック・粉末(FD含)の構成比をみると、生みそが最も大きいのは変わらないものの、近年はFDブロックと粉末(FD含む)が伸長し、市場の成長に貢献している。19年に18.4%だったFDのシェアは、25年には27.2%と1.5倍に拡大した。

同社が23年と25年に行った調査の結果を比べると、即席みそ汁の購入時に重視する点として、「野菜が摂れる」や「具材の食感がよい」などで上昇がみられ、具材ニーズの高まりが明らかになった。家庭で作るような具材の存在感が強いみそ汁を、飲むのではなく食べるという感覚が、即席みそ汁にも求められていることを発見したという。
併せて主要ブランドのイメージを尋ねると、他社の生みそ製品はだしやみその印象が強かった。一方でFD、特に同社製品は具材関連の印象が強い結果となった。
「今までの即席みそ汁は、どちらかというと汁が主役の飲むみそ汁だったと思う。ここに大きな違いがあり、われわれが非常に得意とする領域というところで、具材が主役の食べるみそ汁を提案をする」と説明した。

新商品の狙いについては、「おいしいものを食べた満足感をお客さまに提供することで、忙しい時や時間がなくて困った時に緊急登板的に出てきたものではなく、おいしいものを食べたい時に積極的に選んでもらえるような日常的な存在になり、喫食頻度を上げて、市場活性化していきたい」と力を込めた。

〈「絶品フリーズドライ製法」とネーミング、具材ごとに穴の構造コントロール〉

広告販促では、具材を食べて気持ちが上がるおいしさを直感的に分かってもらえるようなビジュアルに刷新した。これまでは、ゆったりした雰囲気の世界観のコミュニケーションが多かったという。みそ汁需要がピークを迎える第4四半期に向けて、上原あまねさん出演のウェブCMやキャンペーン、流通と組んだディスプレイコンテストなど、複合的な展開を進めていく。

さらに新商品の価値をしっかり伝えていくために、同日「アマノフーズ減塩おみそ汁」と「アマノフーズおみそ汁 具王」を発売した。加えて、長年培ってきたFD技術に「絶品フリーズドライ製法」と新たな名称を付けた。

同製法について研究開発本部商品開発二部の柳川偉玖磨氏(写真右)は、「具材ごとの食感や色、風味がしっかりと再現できている。具材のおいしさにとことんこだわった」と話す。

今回のリニューアルでは、それぞれの具材に合わせて事前の処理や凍結乾燥の条件を変えることで、穴の構造をコントロールした。例えば大きめの穴が全体に均一に開いている「なす」は、下処理を工夫し、噛むとじゅわっと水分があふれるように仕上げた。細かい穴が全体に密集している「とうふ」は、凍結・乾燥条件にこだわり、きめ細かくなめらかにしたという。

取材会では、事前の処理や凍結乾燥の条件の違いを感じられる試食を用意した。

試食
試食

また、具材に合わせて米、豆、麦みそとだしを調整し、具材のおいしさを引き立てる味を設計した。森野氏は、「競合他社はみそやだしメーカーで、基本的には自社のもので作られていると思う。われわれはそこの制約がないので、日本全国いろいろなメーカーのみそやだしを、合うものを選んで使える」とアピールした。

〈大豆油糧日報 2026年11月4日付〉

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