【イオン】上期の決算を発表、連結業績は増収増益、食品小売は苦戦

吉田昭夫社長
吉田昭夫社長

イオンが10月13日に発表した2027年2月期の上期(26年3~8月)の決算は増収増益となった。ツルハホールディングスをグループに迎えたヘルス&ウエルネス事業などが好調に推移した一方、スーパーマーケット事業などはコスト上昇や節約志向の高まりを受け苦戦した。スーパー事業の回復に向けて、プライベートブランド商品(PB)の拡販や、値ごろ感を伝える販促、経費の構造改革などを進めて改善を図る。

上期の連結業績で、売上高にあたる営業収益は前年同期比で13・8%増の5兆9041億5700万円、営業利益は10・7%増の1307億4300万円、経常利益は1・7%増の1082億9200万円、純利益は129・1%増の133億2100万円となった。

体験型・時間消費型コンテンツを拡充したディベロッパー・エンターテイメント事業が好調に推移した。また、ツルハホールディングスをグループに迎え入れたヘルス&ウエルネスも大きく伸長したほか、アセアンでの事業も好調で、営業収益と営業利益は同期では過去最高を更新した。

他方、スーパーマーケット事業とディスカウントストア事業、GMS事業は苦戦した。前期のコメ特需の反動に加え、中東情勢などを背景としたコスト上昇や、物価高による節約志向の高まりなどが業績を圧迫した。その中で、6月以降は価格政策や生鮮・デリカの強化などで荒利率と客数は改善傾向にあった。

価格対応だけでは十分な成果につながらなかったため、9月以降は価格政策と、販促施策、商品政策を組み合わせ、商品価値の訴求強化と顧客支持の回復を図る。

商品施策は、PB「トップバリュ」シリーズの中でも値ごろ感のある「ベストプライス」を中心に拡販を進めるほか、集客につながるナショナルブランドの価格強化、買い得感が伝わる売り場展開や販促施策などで客数改善を図る。さらに、来店動機につながるような商品開発を進めるほか、購買頻度の高い生鮮の品質を高めて差別化につなげる。簡便・即食ニーズに対応したデリカも強化する。

経費の構造改革も進め、水光熱費の抑制による固定費などの削減にも取り組む。

ドラッグストアにおいても食品の強化を図る。食品に関する購買データなどを活用し、PB商品や惣菜の品ぞろえを強化する。

10月13日に行われた決算説明会で、吉田昭夫社長は「地域における食と生活インフラの維持においては、ドラッグストアが重要な役割を果たすと考えている。ウエルシアを中心に食品機能を強化し、イオングループの食品供給網を活用することで、小型店舗でもワンストップで買い物ができる環境づくりを進める」と語った。

なお、10月9日に行われたユナイテッドスーパーマーケットホールディングスの決算説明会で、2030年までに100店舗を閉鎖する方針を発表している。これを受け、吉田社長は「閉鎖する店舗は、『まいばすけっと』や『ビッグエー』といったディスカウント業態、『ウエルシア』などのドラッグストアといったように、立地条件に応じた最適な業態に転換し、活用できればと考えている。グループの利益につなげたい」とコメントした。

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