新ジャンル史上初のアルコール9%「LEVEL9贅沢ストロング」発売へ/サッポロビール

4月16日発表会 サッポロビール髙島英也社長(右)とイメージガール・蜂谷晏海さん(左)
サッポロビールは、新ジャンル「LEVEL9贅沢ストロング」を6月5日に発売する。

新ジャンル史上初のアルコール9%。ガツンとくる確かな飲みごたえと、贅沢に使用した素材の良さを引き出したビールらしい「うまさ」を追求した新しいストロングビールテイスト。350ml缶・500ml缶、リキュール。

※新ジャンル=ビール・発泡酒に該当しないビールテイストの発泡性アルコール飲料

「昨今、新ジャンル市場が縮小するなかで、RTD市場、とりわけストロングRTDが伸長しており、アルコールが高い飲みごたえのある商品に人気が高まっている。特に30~40代男性中心に“酔えること”へのニーズが増加する一方、ビールらしい“うまさ”や素材感のなさに少し物足りない気持ちを感じている層もある。このようなニーズにこたえるべく開発した」(同社)。

※RTD(Ready to drink)=チューハイ・サワー等の低アルコール飲料

サッポロビール「LEVEL9贅沢ストロング」

サッポロビール「LEVEL9贅沢ストロング」

同社は16日、発表会を開催した。髙島英也社長があいさつして「2017年から20年までの中計の2年目の最盛期に突入する。ビールテイスト事業は、ビールブランドの強化を継続し、黒ラベルを中心に順調に推移している。“新ジャンルからRTDへの流出”ということが言われるが、本年に入ってからもその流れは止まっていない。そしてRTDでは、アルコール7~9%の高アルコールがぐっと増えてきている。ビールテイストにしても、家庭用では、7~8%のストロングビールテイスト構成比は3%を超えるところまできている。ここに新商品を投入する」と語った。

〈“ビールらしいうまさとキレる味わい”を実現〉
川口尚宏ブランド戦略部長は開発の背景について「新ジャンルからRTDへ流入する方のニーズは“飲みごたえがある”“後味がさっぱりしている”というものだ。一方で、高アルビールテイストへの消費者の声は、『悪くないが、やや人工的な感じ』、『ただアルコールが強いだけな感じ』、『お得感があり嬉しいが素材の良さを感じられない』――などがある。つまり、ニーズは“手早く酔える”“一本で酔いを充足できる”ということに加え“麦芽由来のビールらしい満足感”が求められている」と話した。

そのうえで、うまさの秘密を「度数が高すぎると酵母の活性が低下するため、通常の製法ではアルコール9%まで高めるのが困難だが、試醸から製品化までの1カ月以上、毎日のように顕微鏡で酵母の状態を確認し、設計を再考し、ついに実現した。当初はアルコール度を高めることに伴い、甘さや重さのような爽快さを損ねる少し飲みにくい味になっていたが、麦芽だけでなく大麦も使用し、ビールらしいうまさとキレる味わいを実現。また、ホップを2分割添加し、フレッシュな香りを加えることで、飲みやすい口当たりを実現した。また、これら原材料を贅沢に使用した」と述べた。

※ホップの2分割添加=麦汁へのホップ添加を、煮沸工程の始めと終了間際の2回に分けて行うことでスムースな飲み心地に磨きをかける製法

戦略ターゲットは30~40代男性ストロング系ユーザー。「これらのユーザーが酒類に求める価値は“手軽に飲めること”“品質が良いこと”が上位に上がり、新商品とマッチする」。マーケティングでは、事前サンプリング、体験イベントなどで発売に向けた話題を最大化する。

〈酒類飲料日報 2018年4月17日付より抜粋〉

【関連記事】
元阪神タイガース・赤星憲広氏の基金に「赤星」売上から寄付/サッポロビール
サッポロビール、4月1日「黒ラベルの日」を制定「41種のグラスが当たるキャンペーン」展開へ
サッポロ、「麦とホップ」で「シンプルだが本質的なこだわり伝える」 CMに二宮和也さん・篠原涼子さん
サッポロ、“すのチューハイ“「りらくす」発売、サンプリングイベントに田中みな実さん