炭酸水「ウィルキンソン」が10年連続で伸長、増産に向け20億円投資―アサヒ飲料

アサヒ飲料富士山工場の「ウィルキンソン タンサン」製造ライン
アサヒ飲料の炭酸水「ウィルキンソン」ブランドが好調だ。2017年の販売数量は前年比122%の1990万箱となった。同ブランドは2008年から伸長を続け、10年間で販売数量を約10倍に伸ばした。また、2015年3月から34カ月連続で前年実績を上回るなど、近年の炭酸水ブームを牽引している。好調の要因は、「ウィルキンソン」の強みである「強炭酸」が、ユーザーの炭酸水に対する期待に合致していることが大きい。

炭酸水(無糖、フレーバー入り)は当初、お酒の割材として使われ、余った分を直接飲用するスタイルが多かったが、最近では直接飲用目的の購入が主流になってきている。無糖と刺激の価値により、ナチュラルやヘルシー、そしてリフレッシュメントニーズに応える飲料として時代のニーズに合致し、全ての飲料カテゴリーからユーザーが流入している状況だ。

アサヒ飲料は、今後の炭酸水の需要増加に対応するため、六甲工場に約20億円を投じて既存の「おいしい水六甲」の製造ラインで炭酸水(フレーバー含む)の製造を可能にする設備投資を実施する。今年3月から工事を着工して、兼用の充填機と炭酸ガス圧入溶解設備、そして香料添加設備を新たに導入し、今年12月から製造を開始する。六甲工場で製造する炭酸水は年間で200万箱を予定している。

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