東京国税局は24日、渋谷区のベルサール渋谷ファーストにて地理的表示「山梨」ワインシンポジウム「GI Yamanashiを聴いて唎く集い」を開催した。同シンポジウムは昨年から開催されており、今回は流通、飲食などを中心に関係者400名弱が参加。

今年は山梨県産業技術センターワイン技術部の恩田匠主幹研究員・部長が基調講演を行い、フランスの「シャンパーニュ」を例に地理的表示の成り立ちや制度、運用方法を解説した後、GI 山梨の特徴について説明。恩田氏は地理的表示制度の意義について「1社でも良くないものを作ってしまえばその名前が付いているものすべての信用が落ちてしまう。シャンパーニュの方々はその悪影響を懸念して自発的に制度を構築し、品質の保護・向上に努めてきた」と熱を込めて解説。地理的表示「山梨」については「まだまだ始まったばかりの制度。先ほど事例として申し上げたシャンパーニュなどの成功例を参考にしつつ発展させていく。10月からは官能検査も導入し審査の厳格化を図る予定もある。高水準の品質を保証するものとして商品選びの参考にしてもらいたい」と同制度の今後について話した。

その後、酒類総合研究所の後藤奈美理事長がモデレーターを務めたパネルディスカッションが開催され、パネリストとして山梨県ワイン酒造組合の松本信彦副会長、フジッコワイナリーの鷹野ひろ子チーフワインメーカー、「リストランテMASSA」神戸勝彦オーナー、「たべるの」沢樹舞代表、そして基調講演を行った恩田氏がパネリストとして登壇。地理的表示「山梨」の制度や取り巻く環境、今後への期待について各々の意見を語った。

終了後には地理的表示「山梨」に認定された31社48種のワインのテイスティングが催され、参加者はワイナリーの話を熱心に聞きながらワインを楽しんだ。同局職員は「高水準な基準を設けているがその中でも香りや味わいはワイナリーごとに異なる。同じ甲州種を使ったワインでも栽培地や栽培者、醸造家によって風味は変化するので、そういったところも飲み比べながら楽しんで欲しい」と語った。

〈酒類飲料日報 2018年3月28日付より〉

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