イースター コンビニ各社はスイーツ展開、キユーピーは“タマゴ”提案

コンビニ各社のイースター商品(左上から時計回りにセブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート)
春のイベントとして成長が期待されるイースターについて、食品業界では2011年からキユーピーが外・中食などにタマゴメニューを提案して浸透を図ってきた。ここ2~3年は、菓子メーカーなどがイースター限定パッケージ品を発売し成果を上げている。今期のイースターは4月1日(西方教会)。各コンビニではタマゴやうさぎなどをモチーフにしたイースタースイーツが勢ぞろいしている。
今後のイースター日程

イースター(復活祭)は十字架にかけられて処刑されたイエスキリストが3日後に復活したことを記念する、キリスト教では最も重要な祭(行事)といわれる。ところで、国内外の宗教行事、風俗・風習を催事として定着させてきたのが我が国の食品業界。イースターも例外ではない。

催事として見た場合、イースターの利点がいくつかある。まず必ず日曜日であり、週末に向けて盛り上がること。今年は西方(西欧系のカトリック、プロテスタントなど)が4月1日、東方(東欧・ギリシャ系の正教会など)が4月8日。東西で1週間異なることが多く、1カ月以上開くこともあり、催事期間が長くなる。4月が多く、年度末の卒業、年始の入学セールの次の催事にはまる。ただし、イースターは毎年異なる日となるので、習慣を定着させることに関しては、ハロウィン(10月31日)などと比べ、若干難しいところはあるかもしれない。

キリスト教徒はイースター期間中にお祝いのパーティーを開くが、最近では若い母親を中心に子どもたちを集めてお菓子や卵料理でパーティーを開くケースも増えている。秋のハロウィン、春のイースターと年2回のパーティーを楽しむわけだ。

イースターのシンボルが新しい命が誕生する象徴としてのたまごであり、パーティーなどに向け様々なメニュー展開やキャラクターとして利用できる。うさぎも多産なことからイースターバニーとして親しまれており、お菓子などにキャラクターとして登場する。

キユーピーが提案するイースターサラダ タマゴでうさぎをかたどる

キユーピーが提案するイースターサラダ タマゴでうさぎをかたどる

〈キユーピーは11年からタマゴメニュー提案〉
11年からグループを挙げてイースターに取り組んでいるキユーピーは、イースターのシンボルであるたまごに関して、グループのタマゴ加工技術を前面に出し、様々なメニューを外食・中食向けに提案している。今年は消費者向けとして、タマゴを使うサラダレシピを量販店店頭でPOPなどで訴求する。パッケージサラダの製造販売を行うグループ会社のサラダクラブは、「とろ~り半熟卵入りのイースターサラダ」を限定発売。業務用にも「白いたまごの人参パワーサラダ」などを紹介。複合施設「キユーポート」の地元、東京都調布市・仙川商店街のイベントに合わせて、4月1日にタマゴをPRするイベントも実施する。

〈菓子業界は限定パッケージなど、コンビニ各社はスイーツ展開〉
一方、イースターパーティーに的を絞って積極的なのが菓子業界。チョコボールなど球状のお菓子をタマゴにたとえたり、自社キャラクターをうさぎ風にアレンジした期間限定パッケージを各社が続々と発売している。

またコンビニ各社は、セブン・イレブンが「うさぎのムースケーキ」、ローソンが卵型の「イースターカップケーキ」、ファミリーマートが「たまごみたいな蒸しケーキ」をイースターに合わせて発売している。

〈食品産業新聞 2018年3月29日付より〉

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