豆腐でできたうどん用調味料「うどんにまぜる豆腐」、手軽さと健康感を両立【井村屋】

「うどんにまぜる豆腐(明太風味)」
「うどんにまぜる豆腐(明太風味)」

「あずきバー」や肉まん・あんまんが代表商品の井村屋だが、豆腐の製造・販売も50年以上前から行っている。長らくロングライフ路線を貫き、現在の賞味期間は「美し豆腐」シリーズで60日間、「大豆屋和蔵」シリーズで75日間、最も長い「高カロリー豆腐 LONG SHELF LIFE 180」は180日間と、通常の豆腐と比べ非常に長いのが特徴だ。展開する商品も、高カロリーな豆腐や、MCT(中鎖脂肪酸油)を配合した機能性表示食品の豆腐など、独自の切り口の商品が多い。本紙では3月1日から全国で新発売した「うどんにまぜる豆腐」シリーズの開発エピソードに加え、同社の豆腐事業について話を聞いた。

「うどんにまぜる豆腐」シリーズは、新しい食シーンの創出を目的に開発し、「うどんにまぜる豆腐(明太風味)」と「同(担々風味)」の2品をラインアップした。商品をうどんに混ぜるだけで、明太風味うどんや担々風味うどんを手軽に、罪悪感なく楽しめる。賞味期間も60日間と長期保存が可能だ。各55g、オープン価格。「同(明太風味)」については、「食卓のやまや」の明太子エキス・パウダーを使用している。豆腐にすることで、うどんと絡みやすいのが利点だ。うどん以外にも使用でき、アレンジもしやすい。

「うどんにまぜる豆腐(担々風味)」
「うどんにまぜる豆腐(担々風味)」

フレーバーは、明太子クリームうどんや豆乳担々うどんなど、人気メニューかつクリーミーな豆乳と相性が良い味わいを選定した。「明太風味は、豆腐の味わいが残りつつもピリ辛に仕上げた。担々風味は焙煎胡麻ベースの味わいでまろやか、子どもも食べやすい」(同社)と話す。

主なターゲット層は20~30代女性だ。カロリーは2品とも40kcal未満で、脂質も約2gとなっており、豆腐でできているため健康志向が高い人も手に取りやすい。

開発時は、一部の家庭で親しまれている「豆腐のぶっかけ丼」から着想を得た。ただ、食べ方の認知度や見た目の印象などが課題となった。最終的には、さまざまな具材とまぜて食べる「調味料」という位置づけにし、うどんが価格も値ごろかつ安定していることから、「豆腐=健康的で手に取りやすい価格」という価値を活かす、うどん用調味料として開発することとなった。「豆腐を混ぜて使う」という新しい食べ方のため、フレーバー選びや見た目、ネーミングに苦労したという。

売り場展開については、「豆腐売り場やチルドうどん売り場に展開したい考え」という。

〈豆腐事業ではロングライフが最大の強み、井村屋の豆腐の認知度向上を目指す〉

着実にシェアを拡大している同社の豆腐事業では、ロングライフが最大の強みだ。日持ちがすることで、「独自の切り口の商品でもスーパー側は取り扱いがしやすくなる」(同社)といった側面もある。また、賞味期間が180日間ある「4個入り 美し豆腐 LONG SHELF LIFE 180」をはじめとする商品で輸出も行っている。

主力商品は「美し豆腐」シリーズと「大豆屋和蔵」シリーズだ。それぞれ家庭用と業務用で展開している。「美し豆腐」ではロングライフを活かした販路に採用されているという。

「高カロリー豆腐」や「濃い豆腐MCTプラス」など、独自商品を開発する理由について、「お客様の細かなニーズを叶えたいという想いがある。『濃い豆腐MCTプラス』は、豆腐に簡便調理可能でたん白質が豊富であるという特徴があることから、継続しやすさの面と相性が良いと考え開発した。『高カロリー豆腐』は、特に高齢者を中心とした低栄養改善という社会課題の一助となれるような商品」と話す。

今後の目標について、「井村屋が豆腐を作っている事の認知度が低いため、いかに周知して展開を広げていくかが課題だ」と述べる。認知度向上のための施策として、1月に都営地下鉄三田線・新宿線で、ドア横に電車広告を掲出した。同社のさまざまな温度帯の商品を並べ、豆腐を浮き上がらせるようなデザインで、豆腐も作っていることをアピールした。

〈大豆油糧日報2026年3月26日付〉

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昭和33年(1958年)1月
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