【マリンフード】長浜工場に第2プラント竣工、成長支える拠点に / ベビーチーズの能力増強、チーズ代替品「スティリーノ」の生産集約

マリンフード長浜工場第2プラントが竣工 吉村社長
マリンフード長浜工場第2プラントが竣工 吉村社長

マリンフードは10月28日、滋賀県長浜市の長浜工場第2プラントの竣工式および記念パーティーを開催した。ベビーチーズの需要拡大に対応するとともに、植物油脂を使用したチーズ代替品「スティリーノ」の生産機能を集約し、生産能力の増強と省人化、物流の合理化を図る。生産開始は11月上旬を予定する。延床面積は約8,000平方メートルで、4階建て。1、2階に生産設備を配置し、3、4階は将来の事業拡大に備えたフリースペースとした。グループ全体のさらなる成長を支える拠点として、段階的に生産体制を整備していく。

長浜工場はチーズ類の生産拠点として12年10月29日に「長浜サイエンスパーク」内に竣工。17年に第2立体倉庫を建設し保管能力を拡大、18年には事務所棟を増築するなど、生産規模の拡大と従業員の増加に合わせて設備を充実させてきた。第1プラントは19ラインを備え、ベビーチーズ、シュレッドチーズ、スライスチーズなどを生産している。

中でもベビーチーズは、ナチュラルチーズとスティリーノをブレンドしたチーズブレンド品の好調もあり、24年9月から26年9月までの2年間で出荷数量が86%増加した。旺盛な需要に対応するため、25年10月に6号ラインを導入。さらに、第1プラントにあったシュレッドチーズの製造ラインを第2プラントへ移設し、空いたスペースを活用して今年7月、7号ラインを導入した。27年2月には第2プラント2階に8号ラインを導入し、速やかな稼働を目指す。

第2プラント1階にはスティリーノの製造設備を配置する。「スティリーノ」は07年の発売以来、販売を伸ばしてきた。発売当初は年間1,000tに満たなかった販売重量が、直近では年間約1万1,000tに拡大している。これまで本社工場と長浜工場で生産してきたが、第2プラントに集約し増産体制を構築する。

スティリーノの製造釜は、長浜工場の既存1基に加え、第2プラントに2基を新規導入し、本社工場からも1基を移設して計4基体制とする。これにより、長浜工場のスティリーノの生産能力を従来の日産9tから最大50tに引き上げ、年間1万2,000tの生産を可能にする計画だ。

マリンフード長浜工場第2プラント スティリーノの製造釜
マリンフード長浜工場第2プラント スティリーノの製造釜

生産工程の合理化にも力を入れる。スティリーノの製造に使用するでんぷんなど約15種類の粉体原料について、自動計量器6機を導入。従来は作業者が手作業で行っていた計量工程を自動化し、作業負担の軽減と計量精度の向上、省人化を図る。また、スティリーノ原木の冷却・保管用に596パレット分の自動倉庫を増設。従来の積み付けや搬送作業の負担を軽減し、省人化を図る。

マリンフード長浜工場第2プラント 粉体原料の自動計量器を導入
マリンフード長浜工場第2プラント 粉体原料の自動計量器を導入

物流面では、従来、本社工場から長浜工場などへスティリーノの原木を輸送し、シュレッド加工していたが、長浜工場での一貫生産に切り替えることで、年間約2,400万円の輸送費削減を見込む。

竣工記念パーティーで、吉村直樹社長があいさつした。第2プラントの建設を後押しした政府の「中堅・中小成長投資補助金」について、短期間で社内プロジェクトを立ち上げて申請した経緯を紹介した。審査では過去5年間の昇給状況を尋ねられ、「社長に就任して以来、昇給しなかった年は1年もない」と答え、補助金に採択されたエピソードも披露した。

また、長浜への進出について、近畿各地の工業団地を巡る中、当時の長浜市長が自ら本社を訪れ、進出を働きかけたことが決め手になったと振り返った。

第2プラントの今後については「3、4階は今のところアイデアとして白紙の状態」と述べた。積極的に進めているM&Aにも触れつつ、「巨大な存在となった長浜工場を、今後とも当社の力になるように運営していきたい」と力を込めた。

浅見宣義長浜市長は祝辞で「これからも長浜の地でさらに大きくなっていただきたい」と期待を寄せた。

席上、吉村厚美専務は第2プラントの建設経緯や生産体制の強化策を説明し、「当社グループの新たな成長の拠点として、安定稼働と生産体制の強化を進めていく」と述べた。

最後に、冨岡一隆長浜工場長は「第2プラントは当社のこれからの成長を支えるもの。長浜工場を今後の基幹工場として育てていきたい」と決意を述べた。

マリンフード 長浜工場外観 第2プラントは中央部分
マリンフード 長浜工場外観 第2プラントは中央部分
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