「20年、30年先を見据え、長く愛される商品に育てていく」

(株)食品産業新聞社主催の第47回食品産業技術功労賞が8日、都内で開かれた。本紙関連の受賞を連載で紹介する。第一回目は「商品・技術部門」に輝いた東洋水産(株)(今村将也社長)の「MARUCHAN QTTA」。タテ型カップ麺市場の活性化に貢献し、新たな消費者コミュニケーションに継続して取り組んでいる。


〈受賞商品の概要〉ラインナップは「SYO-YU ラーメン」、「SEAFOOD ラーメン」、「TONKOTSU ラーメン」の3品。3月27日に全国発売。180円(税別)。カップ麺の市場規模は約5,500億円で、その3割弱をタテ型カップ麺が占める。このタテ型カップ麺の市場はトップブランドが約4割を占めており、「新規参入が非常に難しい市場」だ。その中、新ブランドを立ち上げ、発売16日で累計出荷1,000万食(小売価格ベースで18億円)を達成した。

2016年5月頃から企画に着手。独自の製麺技術を使用しており、「SYO-YU」と「SEAFOOD」は“つやもち製法”、「TONKOTSU」は“ノンスチーム製法”で製造。揚げ油にはパーム油にラードを加え本格感のある味わいを追求した。スープは王道感のある味に仕上げ、具材もフレーバーとの相性のよい組み合わせを採用。容器は口の部分は丸で、底に向かうにつれ四角い形を採用。これまでのタテ型カップ麺よりも持ちやすい形状に仕上げた。パッケージにはフィルム印刷を採用。「Q」を蓋にも胴にもあしらい、機能性とデザイン性を両立させた。

プロモーションではテレビCMキャラクターに松本人志さんを起用。現在は「九重部屋篇」を展開している。また、6月から「QTTA エールプロジェクト」を始動。SNSの活用など消費者とのコミュニケーションに積極的に取り組んでいる。

〈受賞のコメント・沖斉常務〉発売前から取引先に商品説明会を開くなど、普通の新商品とは違う意気込みで進めてきた。引くに引けないという気持ちで取り組んできた中、こうした賞をいただけたことは感慨深い思いだ。

テレビCMに加えて、「QTTA エールプロジェクト」等の取り組みで、認知率は期待しているところまで来た。かなりのお客様に「QTTA」を知っていただき、投資に対するリターンが返ってきている。

9月からの新バージョンのCMも手応えを感じている。また、10月からは期間限定で「麺10%増量」(下写真)の商品を投入した。来年に向けて新商品の企画も進めている。年度末には1周年を迎える。2年目に向けた大きな山を越えていきたい。

商品設計、プロモーションに手応えを感じているが、まだまだこれから。長く愛される商品に育てていく。20年、30年先を見据えて進んでいきたい。

〈米麦日報2017年11月14日付より〉
東洋水産 「MARUCHAN QTTA」

 

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