〈米穀卸が加工食品メーカーに変貌、「第2、第3の商品開発も」〉

第47回食品産業技術功労賞の連載5回目。「商品・技術部門」に輝いた(株)むらせ(村瀬慶太郎社長)の「むらせ ライスグラノーラ」は、商品としての独自性・魅力もさることながら、米穀卸が加工食品メーカーとして開発した初の商品となった点が最大の特徴だ。

〈受賞の概要〉2016(平成26)年7月1日から発売を開始した「むらせ ライスグラノーラ」は、国内産100%の玄米を使用。米粒を活かしたパフと、玄米粉をバランス良く配合し、口当たりの良いサイズに成型したパフの2種類を、じっくり丁寧に焼き上げた。きなこ味、メープル味、和風だし味の3種(各240g)に、それぞれ「ポケット」サイズ(各40g)も加わっている。

減少を続けるコメの消費拡大を明確な目的に据えた商品開発を端緒に、朝食市場をシリアルやグラノーラなどに奪われていることから、「ならばいっそコメでグラノーラを開発してやれ」となった。しかし最大の特徴は、米穀卸が加工食品メーカーへの変貌を遂げたこと。

発売から1か年の累計販売数量およそ22万パック。現在は他社に生産を委託しているが、年内にも専用自社工場(月10万パック能力)が稼働の予定。その際、グルテンフリー認証を取得、月5万パックのペースに一挙拡大する運び。

〈受賞のコメント・村瀬社長〉本当に喜んでいる。まわりが大手メーカーの方々ばかりなので恐縮してしまう。

私は、ともかく米の消費拡大しか頭にない。しかし右から左へ流していくだけの商売では限界があるし、そもそも面白くない。だから加工食品メーカーへの転換を狙って開発した最初の商品が、この「ライスグラノーラ」なのだが、最初から自信があったわけではない。

精米として売る、ごはんとして食べることなんて考えなくていいから、だけどあくまで米を原材料とした新しい加工食品を開発しろ、と最初に着手したのは2年ほど前。ちょうどその頃、朝食の欠食が問題になっていて、そこへグラノーラが台頭してきた時期でもあった。ところが調べてみると、米を原料としたグラノーラは見当たらない。「ならば米でグラノーラを開発しよう」となったのは、割と自然な流れだったかもしれない。

専用工場の稼働も控えており、フレーバーもパッケージもまだまだ種類を増やしていくつもり。グルテンフリー認証を取得できれば、配荷量は一挙に増えるし、今は少しだけやっている輸出も、「グルテンフリーであれば」というお話をかなり頂戴している。また受賞を機に、第2、第3の商品開発にも取り組んでいくことにしている。

〈米麦日報2017年11月17日付より〉
むらせ ライスグラノーラ

むらせ ライスグラノーラ

むらせ ライスグラノーラ

 

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