Mizkanが16年7月に行ったWEB調査によると、黒酢購入者の6割が調理だけに使用、飲用と調理に使用の3割と合わせ、9割が黒酢を調理に使用していることが分かった。そこで、調理にも使用しやすい「カンタン黒酢」を開発した。

黒酢を100%使用しており、黒酢の風味とコクが特長。砂糖や塩味などの配合を工夫することで、甘酢漬け、酢の物、お寿司、ピクルス、マリネ、肉料理など、いろいろなお酢メニューを黒酢風味で簡単に作れる。

今年2月の発売で、発売6カ月で170万本を超す大ヒット商品となった。4月~5月、及び6月にテレビCMを投入したことも成功した。発売前から流通の評価が高く、配荷は順調に進んだ。多くのお酢メニューが作れるが、鶏の黒酢照焼などがお薦めのメニューだ。

また同社の既存品の主力商品である「カンタン酢」とのカニバリもあまり見られないことも商品力を示している。500ml、460円。
Mizkan取締役MD本部長 田中祐之氏

Mizkan取締役MD本部長 田中祐之氏

〈調理利用へ黒酢の匂い抑える〉

お酢を使ったメニューが簡単にできる「カンタン酢」は当社のヒット商品であり、生酢から調味酢への置き換わりを実現した。

こうした中、昨年、黒酢の健康機能が取り上げられ、ブームになった。当社にも「純玄米黒酢」などの黒酢がある。これまで、黒酢は飲用が中心と思っていたが、消費者調査をしたところ、実は多くの方が調理にも使用していることが分かった。そこで、調理にも簡単に使える黒酢の開発に取り組んだ。

しかし、当社には「カンタン酢」というヒット商品があるため、黒酢らしさを表現する必要がある。黒酢らしさとは、アミノ酸が多く濃く、うま味が強いこと。そして調理に使うため黒酢の匂いを抑える必要があった。

塩分や砂糖、醤油などの配合に試行錯誤してようやく出来上がったのが「カンタン黒酢」だ。

これ一本で酢の物、お寿司、和風ピクルスなどの黒酢メニューが簡単にできることをアピールしたのがヒットにつながったわけだが、特にこの商品の象徴的なメニューがお肉を使った鶏の照り焼き、トンテキ、酢豚などだ。店頭でも動画などでこの点を訴求しており、「カンタン酢」とのカニバリは見られない。

同商品は、今年2月発売で10月までの実績は計画以上となっており、まだまだ伸びる商品だと思っている。

〈食品産業新聞2017年12月4日付より〉