日本豆腐機器連合会、全日本豆腐機械連合会、全国豆腐連合会、日本豆腐協会、関豆ブロック協議会の共催による「豆腐資機材フェア ソイメックス」では、豆腐公正競争規約設定委員会におる公開審議が行われた。

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開催にあたり、村尾誠議長(さとの雪食品常務)は「2年以上議論を重ね、規約、施行規則、豆腐の定義についてまとめてきたが、前回の委員会で、豆腐の定義について今までの議論を覆す対案が示された。個人として反対なので、今回は議長を降ろさせてもらう」と宣言し、議長に豆腐マイスター協会の磯貝剛成・代表理事を議長に任命し、議論に加わった。

対案は、廣部里栄委員(おとうふ工房いしかわ開発部シニアマネジャー)が説明し、「原案では大豆固形分・食塩相当量の数値基準で分類している。しかし検査した約200品でも、懸念していた濃度の薄い豆腐はほとんど見られなかった。食塩相当量も食品表示法で義務化される中で必要なのだろうか」と述べた。

その上で対案として、大豆固形分・食塩相当量の数値基準を無くし、名称は全てに○○豆腐となるネーミングが適切だとし、「古式とうふ・伝統とうふ」、「新式とうふ・新とうふ」、「加工とうふ」の3つの名称を提案した。なお「古式とうふ」では、凝固剤は副製剤を加えた製剤を除外し、充てん豆腐も除外するとしている。

〈原案は豆腐の定義と名称がシンクロしている、数値基準は消費者に情報が伝わる〉
村尾委員はこれに対し、「原案の『調製とうふ』は成分・味・食感を調製したもの、『加工とうふ』は加工度が高い意味合いで明快な理由があり、定義と名称がシンクロしている。一方で対案では何を持って古式、新式を分けるのか。また充てん豆腐は登場してから、半世紀がたっている。消費者に誤認を与えてしまう」と述べた。

棚橋勝道委員(棚橋食品社長)は「定義は難しいが、(大豆固形分)10%以下がみられないといって、基準を無くしていいのだろうか。技術の進歩により、2~3%でも豆腐になるとなった時にそれでよいのか。今決めておかないといけない。新しい技術を何でも認めてしまうと、価値が分からなくなってしまう」と述べた。

青山隆委員(青山とうふ研究所所長)は「固形分基準は、スーパーで豆腐が売られ始めた60年代は10%未満の豆乳だった。現在でも当時の製法で作っている豆腐店もある。9%などに下げても良いかもしれないが、数値基準は残すべきだ。食塩相当量は、原案の数値基準はにがりの中に半分の塩分を認めるもので、検討した結果になる。残すべきだ」と話した。

廣部委員は「公正競争規約により豆腐業界として、何を守りたいのかをはっきりさせるべきだ。将来的に常温流通が認められる動きで、異業種や海外から豆腐が入ってくるかもしれない。それは現在の常識と、全く違う製法かもしれない。豆腐業界として最低濃度基準を定めることは重要かもしれない。しかし現状の豆腐で濃度基準による区別が必要か」と反論した。

村尾委員は「対案では乳化にがりを使用したものは古式とうふに認めていない。原案では、現状の流通状況も鑑みて『とうふ』として認めている。そのかわりに凝固剤の中身の表示をして、消費者に判断してもらう。乳化にがりを認めないのは排除の理論になってしまう」と話した。

梅内壱委員(太子食品工業・事業統括本部戦略企画室室長)は「数値基準に賛成したい。現状の凝固剤表示では消費者は判断できない。判断基準を名称にリンクしなければならない。消費者に情報を伝えるためには、数値基準が分かりやすいはずだ」と述べた。

磯貝議長は「今日の議論により原案の中の課題が抽出された。カテゴリーの分け方、『調製とうふ』の名称、大豆固形分の有無、必要な際の数値、食塩相当量が必要な理由付けをさらに議論していきたい。また名称が決まった後に、副製剤を加えた製剤を『とうふ』に含めるかを次回以降の委員会で議論していく」とまとめた。

〈大豆油糧日報 2018年4月27日付より〉

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